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トランプ関税(特に対中145%)がギタービジネスに与える影響について ギターメーカーのオーナーら語る

2025/04/14 20:48掲載
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Chapman Guitars
Chapman Guitars
トランプ関税が楽器メーカーに壊滅的な打撃を与える可能性については、3月に全米楽器商協会(NAMM)の会長兼CEOが懸念を表明していました(詳しくはこちら)。今、ギターメーカーが最も懸念していることのひとつは、トランプ大統領が中国製品に課している145%という巨額の追加関税です。チャップマン・ギターズのオーナーで、ユーチューバーのロブ・チャップマンは、新しい動画の中で、トランプ関税がギタービジネスに与える影響について語っています。

チャップマンは「現在アメリカに輸入されている楽器の43%が中国製です」と指摘し、ギターの個々の部品からプリアンプ、ペダルに至るまで、さまざまなものが中国から輸入されていると指摘しています。チャップマンはこう続けています。

「多くのアメリカのブランドに影響が出ると思う。中国製品はアメリカ国内では品薄になるだろう。みんな中国製品を購入したり輸入したりしたくなくなるからね。(企業が)製品の輸入を継続するとしても、大幅な価格上昇は避けられないだろう」

多くの企業が部品の一部を他国から調達しています。ギタリストでユーチューバーのレット・シュルは、フェンダーでさえも部品を海外から輸入していると自身の動画で説明しています。

「もし君が僕と同じで、90年代後半に育ったのであれば、フェンダーがヘッドストックに『made in USA』と記載していたことを覚えているはず。でも、今は『Corona California』と記載されている。これはフェンダーが最近行った変更で、何をもって『Made in USA』とみなすかというカリフォルニア州の法律や規制を受けてのものなんだ」

現在の米国の連邦取引委員会のガイドラインでは、「製品に使用されている労働力および材料がすべて、またはほぼすべて国内のものである」場合にのみ、その製品を『Made in USA』として宣伝できると定められています。

しかし、シュルが説明するように、「カリフォルニア州は独自の法律を制定しており、製品の一部でも海外から調達された部品が使われている場合、『Made in USA』の表示を禁じています」

チャップマンはまた、中国製品の輸入が不足するということは、初心者が手頃な価格のギターを見つけられなくなるかもしれないと指摘しています。こうした初心者向けの安価なモデルは、将来的に、より高価なモデル購入への入口となるため、この状況はギター市場全体に波及する可能性がある」とも指摘しています。