
Robert Smith - Image: Tom Pallant
ザ・キュアー(The Cure)の
ロバート・スミス(Robert Smith)は「自分がシンガーになってしまったことにぞっとした」という。学生時代はステージに立つことはなく、いつも衣装係をしていたというスミスは「僕の声が好きな人がいるとは思わなかった。僕だってそう思わなかったんだから! 理由はわからないけど、僕が歌うとそれに共感する人がいるんだ」と、ザ・シャーラタンズのティム・バージェスのラジオ番組の中で語っています。
キャリアの初期、スミスはセンターステージを嫌い、スポットライトの当たらないところでひっそりとエレキギターをかき鳴らすか、あるいはステージに立つこと自体を避けていました。
「学校では、ステージ上で何かをするということは一切なく、いつも衣装係をしていた。
最初にライヴをやったときも、どんな感じなのか確かめるために一曲だけ歌ったけど、間違った曲を歌ってしまったんだ。
僕は(デヴィッド・ボウイの)“Suffragette City”を歌って演奏していたけど、他のみんなは(ジミ・ヘンドリックスの)“Foxy Lady”を演奏していた。僕は酔っぱらっていて、それすらも分からなかったんだ」
この悲惨なライヴは、彼の自信を傷つけました。彼はマイクとは無縁のキャリアを歩む運命にあると信じていたという。
「僕は自分が歌手に向いていると思ったことはない。僕はそのポジションを担っていた人たちと仲違いをしてしまったので、いつの間にか事実上のシンガーになってしまったんだ」
そのため、バンドの初期作品では彼の声がミックスの中でとても小さくなっていると彼は言い、こう続けています。
「僕の声が好きな人がいるとは思わなかった。僕だってそう思わなかったんだから!
理由はわからないけど、僕が歌うと共感する人がいる。なぜなのか僕にはわからないし、他のシンガーにもわからないと思う」