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ジザメリのジム・リード、ジョイ・ディヴィジョンの衝撃/「今の若者よ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドと書かれたものなら何でも聴け」など語る

2024/10/17 19:02掲載
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The Jesus And Mary Chain
The Jesus And Mary Chain
ジーザス&メリー・チェイン(The Jesus And Mary Chain)ジム・リード(Jim Reid)は「自分の人生を形成した13枚のアルバム」を発表。サイトThe Quietus企画。その中で、ジョイ・ディヴィジョン(Joy Division)の衝撃、「別の惑星から来たような音楽」だというスーサイド(Suicide)、「音楽を永遠に変えた」というビートルズ(The Beatles)、「今の若者たちへの俺のアドバイス」は「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(The Velvet Underground)の名前が書かれたものなら何でも聴け」などを語っています

■Joy Division『Unknown Pleasures』

「初めて彼らを見たのは、『Something Else』というティーンエイジャー向けの番組だったと思う。 全体的にはクソみたいな番組だったけど、たまに良いバンドも出演していた。ジョイ・ディヴィジョンは聴いたことがなかったが、その番組で彼らのパフォーマンスを観て、ぶったまげた。 まるで、子供がドアーズを初めて観たときのような衝撃だった。ただただ圧倒されて、その後すぐにグラスゴーのアポロで彼らのライヴを観に行った。その時はジョイ・ディヴィジョンとバズコックスのライヴだったんだけど、みんな、本当にみんながジョイ・ディヴィジョンを観にきていた。彼らがステージに登場した時には、みんな本当にびっくりしていた。バズコックスも素晴らしかったが、ジョイ・ディヴィジョンには敵わなかった。本当に強烈だった。正直に言うと、初めて彼らのアルバムを聴いたときは、もう少しライヴの荒削りな部分があってもいいと思ったが、今ではこのアルバムが大好きだ。俺はこのアルバムと長い間一緒に暮らしてきたので、これ以外に考えられないよ」



■Suicide『Suicide』

「もしこのアルバムを聴いたことがない人に聴かせた後、“これはいつリリースされたと思う?”と尋ねたら、おそらく相手は“今”と答えるだろうね。このアルバムは時代を何十年も先取りしていた。いや、それはおそらく間違った見方だろう。彼らは他の誰とも似ていないから。 ほとんどのアルバムは、細かく分析すると、“あぁ、この部分はストゥージズやビートルズを思わせるね”などと言うことができるけど、スーサイドの場合はアルバムを聴いても、それがどこから来たものなのか全くわからない。参照点がどこにあるのかわからない。参照点は全くないように思える。音楽の世界では、これはほとんど前例のないことだ。まるで別の惑星から来たような音楽で、君はまるで自分が小さな鉱石を見つけたような感覚で、それを大切にするだろうね」



■New York Dolls『New York Dolls』

「俺が初めてニューヨーク・ドールズの存在を知ったのは、彼らが(音楽番組)『Old Grey Whistle Test』に出演していたときだった。それを観て素晴らしいと思った。当時、俺はまだ本当に若く、スレイドのようなバンドを聴いていた。あのパフォーマンスについて覚えているのは、誰かがこっそりと入ってきて、今にも追い出されそうな感じだったということ。『Old Grey Whistle Test』はそれほど頻繁には見ていなかった。見るたびに“なんでこいつらは、こんなどうでもいいものを25分も放送しているんだ?”という感じだった。時々チェックするために見ることはあった。(ドールズが出てきた)その時は“このバンドは好きだ”と思ったのを覚えているよ。

でも、パンクロックに出会うまでは、すっかり忘れていたんだ。ニューヨーク・ドールズのことは、インタビュー記事を読めば必ず出てくるから、その頃を思い出させるような感じで読んでいた。初めてセックス・ピストルズを聴いたときのことを覚えている。この音楽はどこから出てきたんだ?こんな音楽は聴いたことがないと思った。そしてニューヨーク・ドールズを聴いて、ああ、これが元祖だったのかと思った。彼らは、僕らメリー・チェーンが夢中になっているものの典型的な存在で、本物のように思えた。それから、クソみたいなアホどもが現れて、レコードの売り上げを全部持って行っちまった。エアロスミスやキッスのような連中に成功が渡ってしまった。それはドールズに渡るべきだったのに。クソみたいなメイクアップをしてるようなアホどもじゃなくて、ドールズがスタジアムで演奏すべきだったんだ」



■Iggy & The Stooges『Raw Power』

「最初のアルバムを選んでもよかったんだけど、『Raw Power』はドールズと同じように、パンクムーブメントにおいて誰もが参考にしてカヴァーしていた。ピストルズは“No Fun”をカヴァーした。こういったものを振り返って聴くと、まさにパンクそのものだ。パンクっぽいというのではなく、パンクが生まれる前からパンクだったんだ。これは、グレイテスト・ヒッツのようなアルバムだ。針を上げたくない。どの曲もシングルになり得たし、どの曲も他の誰よりも優れていた。繰り返しになるが、なぜ彼らは大物にならなかったのか? イギーはまさに神だった。レコードのジャケットを覚えているかい? レコード店のウィンドウでじっと眺めて“一体全体、誰なんだ?”と思ったのを覚えている。ジャケットだけでそのアルバムを買っていたかもしれないけど、とにかく素晴らしいアルバムだった。イギーはショービジネスのないミック・ジャガーのようだった」



■The Beatles『Revolver』

「俺が選んだ他の作品は、ほとんどが美しい敗者のようなものだけど、ビートルズは唯一の勝者だ。俺とウィリアムは、常にビートルズが大好き。みんなは『Sgt. Peppers』についてあれこれ言うけれど、そんなのクソ食らえだ。みんなが夢中になるべきなのはこれだ。このアルバムは音楽を永遠に変えたと思う。『With The Beatles』から3年後にこれが出たなんて、本当に奇妙だ。“Tomorrow Never Knows”のような曲を聴くと、正気とは思えない。“I Wanna Be Your Man”から3年後にリリースされた曲だ。俺はパンクロックが大好きだったが、他の音楽をすべて排除するようなことはしなかった。すべて排除するようなパンクロック好きの人たちは、すべて間違った見方をしていると感じていた。パンクロックは扉を閉ざすものではなく、扉を開くものだ。パンクロックを愛するようになる前から、俺はビートルズを愛していた。一晩で古いアルバムをすべて捨て去るようなことはしなかった。そんなことをしたら、まったく愚かだ。このアルバムは、誰も予想できなかったものへと変化した。そのおかげで音楽は一夜にして変わったと思う」



■The Velvet Underground & Nico『The Velvet Underground & Nico』

「ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのアルバムならどれでもよかった。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの名前が書かれたものなら何でも聴くべきだ。それが今の若者たちへの俺のアドバイスだ。彼らはインディーズのビートルズのような存在だ。文化的にはビートルズと同じくらい重要だ。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの影響でバンドを始めた人はどれだけいるだろう? 66年、67年の彼らのスタイルは最高だった。それ以降、インディーズバンドはみんなあのスタイルを目指した。音楽はとにかく、妥協を一切許さないものだった。1967年に“Heroin”のような曲を歌うなんて、信じられないよ。ドラッグを賛美し、ドラッグを美化している。彼らはヘロインをやってたんだから、それを歌ってもいいじゃないか。それに“I’ll Be Your Mirror”や“Sunday Morning”と同じアルバムに入っているという事実だけでも驚きだ。

ファクトリー周辺のシーン全体が、俺たちにはとんでもなく魅力的に見えた。ポップミュージックは時に甘すぎると思うし、人々は見かけよりもずっと多くのリスクを取るべきだと、いつも感じてきた。ヴェルベット・アンダーグラウンドは、自分たちが歌うことについて、誰が何を言おうと気にしないバンドだったと思う。彼らが歌っていたテーマは、当時の人々が扱っていなかったものだった。他のものより何光年も先を行っていた。ヴェルベッツやストゥージズは、まるでロードマップのようなものだった。まるで、ヴェルベット・アンダーグラウンドのレコードという形で、パラレルワールドからの小さなシグナルを受け取っているようだった」



<その他の作品>

■The Pastels『Slow Summits』
■Siouxsie And The Banshees『The Scream』
■Subway Sect『We Oppose All Rock & Roll』
■The Saints『(I’m) Stranded』
■The Cobbs『Trophies For Lovemaking!』
■Mark Lanegan『Bubblegum』
■Vashti Bunyan『Just Another Diamond Day』

詳細は以下のURLのページでご覧になれます。
https://thequietus.com/interviews/bakers-dozen/beautiful-losers-jim-reid-of-the-jesus-and-mary-chains-bakers-dozen/