Mick Ralphs Photo by Tom Hill/Getty Images
デフ・レパード(Def Leppard) の
ジョー・エリオット(Joe Elliott) は、
バッド・カンパニー(Bad Company) と
モット・ザ・フープル(Mott The Hoople) の創設メンバーであるギタリスト兼ソングライターの
ミック・ラルフス(Mick Ralphs) を長年にわたり称賛してきました。エリオットはMusicRadarの新しいインタビューの中で、亡くなったラルフスについて熱く語っています。
「ミックはこれまで出会った中で最も優しい人の一人だった。モットが2009年と2013年に再結成したとき、俺はすべてのライヴに行った。ライヴの前後にはミックと一緒に過ごすことができて、彼はいつも気さくに話してくれたよ」
エリオットは、自分の最も好きな曲として挙げているモット・ザ・フープル「All The Young Dudes」については、こう語っています。
「(デヴィッド)ボウイが彼らにこの曲を提供したけれど、イントロを書いたのはミックで、それが本当に凄い。ブルースを基調としたフレーズというよりも、クラシックな要素が強いフレーズで、ミックがより研究していた部分だと思う。最高傑作のフレーズだよ。あの曲の冒頭を聴いた瞬間、ドーン!と衝撃が走った。新しい世代の子供たちにとって、まさに啓示のようなものだった。音楽全般にとっても多大な貢献をした曲だけど、俺にとっては本当に信じられないほど素晴らしいものだったんだ」
ラルフスはまた、優れたソングライターでもありました。エリオットは、ラルフスがモット・ザ・フープルのために書いた2つの最高の曲を選んでいます。
「(アルバム『Mott The Hoople』の)“Rock And Roll Queen”は素晴らしいロックンロールナンバーだ。でも、俺のお気に入りは(アルバム『Mott』の)“I'm A Cadillac(/ El Camino Dolo Roso)”。ミックが書き、歌い、美しいコーダ(楽曲の終結部分)がある。俺たち(デフ・レパード)はミックが亡くなった日に、楽屋でこの曲を2回演奏したよ」
ラルフスがバッド・カンパニーのために書いた最高の曲について、エリオットは次のように語っています。
「定番の曲は選ばないよ。2曲ある。どちらも(アルバム)『Run With The Pack』からの曲で、美しいセミアコースティックの“Simple Man”と、まさに決定的な“Sweet Lil’ Sister”だ。後者は、素晴らしいギターソロが光る激しいロックナンバーで、もちろんポール・ロジャースのヴォーカルも最高だ」
エリオットは、ラルフスとの個人的なエピソードも語っています。
「ミック・ラルフスについて素敵な話をしよう。
1983年にデフ・レパードが初めてブレイクしたとき、彼は当然、俺のことをまったく知らなかったし、俺も彼に出会えるなんて思ってもいなかった。でも(写真家の)ロス・ハルフィンがミックに会うと言っていたので、俺は“彼のサインをもらってきてくれない?”とお願いしたんだ。
ロスが持ち帰ったサインにはこう書かれていた。
“ジョーへ、愛を込めて。ミック・ラルフス(僕のことを覚えていてくれてありがとう)”
これこそ彼の全てを物語っている。とても謙虚で、とても素敵な人だった。
人間としてのミックは、良い人だったと記憶されることを願っている。エゴイストではなく、ただただミュージシャンとして生きた人としてね。それが彼が望んだ通りの人生だったと思う。
でも、プロ(のミュージシャン)としては、史上最高のロックミュージックのいくつかに貢献した人物として記憶されるべきだ。
彼は、まさ素晴らしいサイドマンだった。目立ちたがり屋ではなく、曲に必要な演奏をしていた。それが彼がファンである俺たちに与えてくれた最大の贈り物だと思うよ」
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