
Kirk Hammett - Photo by Ross Halfin
メタリカ(Metallica)のギタリスト、
カーク・ハメット(Kirk Hammett)は現在、
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers)の
ジョン・フルシアンテ(John Frusciante)がかつて所有していたギターや、
マイケル・シェンカー(Michael Schenker)が初期アルバムでメインで演奏したフライングVを所有しているという。貴重なギターを所有するようになった経緯、そして、今まで録音した中で最高のギターソロについて、米Guitar Worldの新しいインタビューの中で語っています。
このインタビューは、彼の膨大なギター・コレクションをこれまで以上に深く掘り下げた新しい本『The Collection: Kirk Hammett』の出版にあわせて行われました。
Q:この本に出てくる興味深いギターのひとつは、ジョン・フルシアンテがかつて所有していた1961年製の3ピックアップSGです。これは、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのヒット曲「Otherside」で演奏され、「Fortune Faded」のビデオでも使用されました。ほとんどの人は、あなたと彼らを結び付けないでしょうから、驚きです。
「ジョンが所有していたギターを手にできるなんて光栄だよ。ジョンのことを好きだよ。俺と同じように、すごくエキセントリックな最高の男さ。彼は素晴らしいプレイヤーでもある。SGはずっと探していて、なかなか良いものが見つからなかった。なんとか素晴らしいものをいくつか見つけることができて、とても気に入っているよ
SGを使い始めたのは、『Load』の頃からだ。本に載っている白い2ピックアップのSGは別格だよ。レス・ポールのSGで、彼が実際にアルバムで使ったものなんだ。最初にそのギターを手に入れた時、誰が所有していたのか知らなかったから、本当に驚いたよ。
この10年ほどの間に、有名人の楽器が、なぜか俺のところへ集まってくるのは不思議な感じだ。マイケル・シェンカーが最初の4枚のアルバムで使用したメインのフライングVも持っているよ。
15歳の頃、UFOのアルバム『Force It』の裏ジャケットで、俺はそれをじっと眺めていた。“なんて素晴らしい楽器なんだ!”と思っていたよ。それを今、俺が所有している。本にも載っているけど、V2ロケットのようにペイントされているから、マイケルは多分気づかないだろうね」
Q:今まで録音した中で最高のソロは?
「“Fuel”のソロは、“I Disappear”のビデオにも出てくる緑のストラトで演奏した。あのギターが大好きなんだ。まだ持ってるけど、まるで古い友人のような感じがする。 あのソロの出来には本当に満足している。 でも、難しい質問だね。
“Hero of the Day”のソロを挙げようかな。すべての音が完璧にフィットしている。すべてが正しい場所に収まっているように感じるし、ソロが曲を別のレベルに引き上げていると思う。いつもそうしようとしている。いつも成功するとは限らないけどね。この曲は、その後も異なるレベルの激しさがある。
他にもすごく好きなソロがある。また弾けるように練習したんだけど、どうしても上手くいかない。“The Unforgiven III”のソロだよ。タイミングがずれている部分もあるんだけど、すごく効果的に聴こえるんだ。
そういうこともあるんだよ。タイミングがずれていても、それが上手くいくことがある。クレイジーだよね。タイミングがずれているので、また弾けるように練習するのが難しいんだ。もともとは俺が弾いたものなのに、不自然に感じるんだよ!
俺は心のこもった演奏するのが大好き。テクニックを見るのが大好きだよ。最近の若いプレイヤーは、両手をネックに置いて、クレイジーなことをしているよね。パーカッシブなアコースティックプレーヤーも大好きだよ。ああいうのは全部大好きだ。でも、何よりも、シンプルで歌うようなソロを聴くのが好きなんだ」