黄金期モータウン・レーベルのセッション・ギタリストとしても不動の評価を得る名手、
デヴィッド・T・ウォーカー(David T. Walker)。彼が選ぶ、あまり注目されることのないが、自分にとって大切なセッションは? Guitar Worldのインタビューの中で話しています。
「(モータウン全盛期を支えたソングライターのひとりで、ジャクソン・シスターズやボズ・スギャックスも手がけた)
ジョニー・ブリストル(Johnny Bristol)という偉大なミュージシャンといくつかのアルバムで仕事をした。メインクレジットには載っていないし、それらのアルバムについて言及されることはほとんどないが、当時も今も私にとっては大きな意味を持つ。私の演奏はさておき、ジョニー・ブリストルはとても才能のあるソングライターだった。彼の曲で演奏するのは本当に楽しかったよ。
マリーナ・ショウ(Marlena Shaw)のアルバム『Who Is This Bitch, Anyway』は、信じられないほど過小評価されている傑作であるだけでなく、ミュージシャン同士の紛れもない相性の良さを示している。
日本での注目度も高かった。そのインパクトは強く、マリーナ、チャック・レイニー、ラリー・ナッシュ、ハーヴィー・メイソン、そして私によるリユニオン・ツアーが毎年開催された。悲しいことに、マリーナは最近亡くなってしまい、そのレガシーにほろ苦い要素が加わっている」
またウォーカーは、セッション・ワークで大切にしてきたことについて、こう話しています。
「私は常に、アーティストが何を伝えようとしているのかを深く理解し、感じ取ろうと努めていた。その後、そのストーリーに敬意を表すようにしている。自分の欲望だけに集中するのではなく、常に音楽のことを考えてきた。支え合い、調和するような音楽体験作ることを目指した。アーティストのヴィジョンを反映させることができれば、自分の仕事はうまくいったと言えるだろうね」
またウォーカーは、
マーヴィン・ゲイ(Marvin Gaye)の『Trouble Man』と『Let's Get It On』に参加しましたが、これらのアルバムがこれほどまでに影響力を持つことを知っていましたか?という質問にこう答えています。
「ええ、重要性とインパクトを感じていました。マーヴィン・ゲイと一緒にいると、私たちミュージシャンは、自分たちが何か特別なことに取り組んでいると感じることができた。『Let's Get It On』に関しては、最初から魔法を感じることができた。ソウルフルなパフォーマンスを通して愛の本質を捉えるマーヴィンの能力は素晴らしく、私たちはこれらのテーマが時代を超越し、聴衆の心に深く響くことを感じ取ることができました」