ロキシー・ミュージックのイメージ作りに貢献　英国人デザイナーのアントニー・プライス死去

ロキシー・ミュージック（Roxy Music）の8枚のアルバム・カヴァーのスタイリングを手がけ、デュラン・デュラン（Duran Duran）やデヴィッド・ボウイ（David Bowie）、ロバート・パーマー（Robert Palmer）、ルー・リード（Lou Reed）らとも仕事した、英国のデザイナーのアントニー・プライスが死去。80歳でした

プライスはヨークシャーのキースリーで生まれ、1960年代初頭にロイヤル・カレッジ・オブ・アートで学ぶためロンドンへ。ロンドンのウィグモア・ストリートにあるスターリング・クーパーでメンズウェアの仕事を始めたことがきっかけで、1969年のローリング・ストーンズのAmerican Gimme Shelterツアーでミック・ジャガーが着用したボタン付きのズボンの仕立てを任されることになった。

その後、ロキシー・ミュージックの8枚のアルバム・カヴァーのスタイリングを手がけ、ブライアン・フェリーからは「名工」と称えられた。アルバム・カヴァーに登場したロキシー・ガールズのために華やかなピンナップ風ルックを作り上げ、またバンドメンバーたちのスタイルも手がけた。

ロキシーが1983年に解散すると、彼はデュラン・デュランやデヴィッド・ボウイ、ロバート・パーマーらとの仕事に移り、一目でそれとわかるシャープで洗練された、肩幅の広いテーラードスタイルを生み出した。

さらに、ルー・リードの1972年アルバム『Transformer』のバックカヴァーも手がけ、男性用キャップスリーブTシャツのデザインも彼の手によるものとされている。

1970年代に自身のブランドを立ち上げ、現在もロンドンに店舗を構えている。


Antony Price