ロックの殿堂入りを果たした
バッド・カンパニー(Bad Company)。式典に参加したバッド・カンパニーのメンバーはドラマーの
サイモン・カーク(Simon Kirke)のみだったため、カークは殿堂入りした際、「複雑な感情」を抱いたと明かしています。イベントの記者室で米Peopleなどのメディアに語っています。
ヴォーカリストの
ポール・ロジャース(Paul Rodgers)は健康上の問題で出席できず、ギタリストの
ミック・ラルフス(Mick Ralphs)は今年亡くなりました。
式典のパフォーマンスには、サイモン・カークに加え、ブラック・クロウズの
クリス・ロビンソン、(Chris Robinson)ハートの
ナンシー・ウィルソン(Nancy Wilson)、エアロスミスの
ジョー・ペリー(Joe Perry)が参加し、
ブライアン・アダムス(Bryan Adams)がポール・ロジャースに代わってリードヴォーカルを務めました。
カークはこう語っています。
「死が友を連れ去っても、その友が本当に消えるわけではない。決して消えることはないんだ。ミックが亡くなる前に、僕らが殿堂入りしたことを伝えられて本当に良かった。彼が亡くなったのは、知らせを受けてから2週間後のことだったと思う。ポールが彼に電話して“なあ相棒、俺たち殿堂入りだ、やったぞ”と言ったんだ。(ミックは)“ってことは、ホットドッグがタダでもらえるのか?”って言っていた。多分モルヒネの影響で出た言葉なんだろうけど、彼は笑顔で旅立った。寂しいよ。本当に寂しい。(パフォーマンス中の)あの場で感情を抑えるのは大変だった。彼に胸を張れる演奏ができていたらいいなと思うよ」
ロジャースは当初、殿堂入り式典でパフォーマンスを予定していましたが、健康を優先するため、数日前に辞退しました。カークは、ロジャースの健康問題について、こう話しています。
「彼はかなり前から健康上の問題を抱えていた。歌やリハーサルというより、移動や飛行機が大変でね。飛行機に乗るのは彼にとって大きな負担だった。だから念のため(自宅にいることを選んだんだ)。彼からは先週電話があり“悪いな。本当にすまない”って言われたよ」
カークはさらに、ロジャース自身が代役としてアダムスを指名し、また殿堂側がロビンソンを呼んだことを明かしています。
「結果として、2人の素晴らしい代役を得たわけだ。もちろん(ロジャースに)来てほしかったけど、完全に理解している。実のところ、来なかったことで彼はより多くの注目を集めたよね」