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ディーヴォ語る 「知性派のキッス」の揶揄に最初は腹が立ったが…/ボウイが彼らを本当のバンドだとは思わなかったこと/特異な現代に対するプロテスト曲発表?

2025/09/09 19:11掲載
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Devo
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ディーヴォ(Devo)の最新ドキュメンタリー映画『Devo』にあわせ、メンバーのマーク・マザーズボウ(Mark Mothersbaugh)ジェラルド・キャセール(Gerald Casale)がGold Derbyのインタビューに応じています。

キャセールによると、ディーヴォはかつて、英国の音楽紙の「嫌味な評論家」から「知性派のキッス」と揶揄されたことがあるという。キャセールはこう語っています。

「当時は本当に腹が立ち、ひどく落ち込んだけど、でも20年経って“ああ、本当にそうだったらよかったのに!”と思ったんだよ。だってそれは、バカじゃないバンドがキッス並みの大物になれたってことだからね(苦笑)」

初期のディーヴォ支持者にはイギー・ポップ(Iggy Pop)もいました。メンバーがイギーにデモテープを手渡したことがきっかけでした。その後イギーはそのテープを親友のデヴィッド・ボウイ(David Bowie)に渡し、ボウイも同様に感銘を受けました。マーク・マザーズボウはこう振り返っています。

「デヴィッドもイギーも“あれが本当のバンドだとは思わなかった”と言っていたよ(笑)。彼らは本当のバンドだと知る前から俺らにとても興味を持ってくれていたんだ」

ディーヴォのアーカイブ映像のひとつには、ボウイが1977年のマックス・カンザスシティ公演でバンドを紹介し、彼らがロックンロールの未来であると宣言する場面も映っています。「マネージャーが(ボウイに)電話して“来てくれ”とか言うようなことは一切なかった。当時は純粋に自然発生的なものだったんだ」とマザーズボウは語っています。



ディーヴォは、現在を「特異な時代」だと表現しています。キャセールはこう語っています。

「暴政、抑圧、不当な権力、権威主義、そして現在の僕たちの生き方に対して、独創性と創造性、そして力強く創造的な反応は常に存在する。

基本的にマークが“特異な時代”と言うとき、それは“ファシズム”をとてもうまく言い換えた言い方なんだ。僕たちが今生きているのは、まさにそういう時代。(ドナルド・トランプ大統領の)最新の大統領令はそれをさらに推し進めた。そうなることは予想できた。今やそれが全面的に進むと予想できるね」

ディーヴォが、現在のこの「特異な」時代に応じて、新しいプロテストソングを書いてリリースする可能性があるかと尋ねられると、キャセールはこう語っています。

「絶対にないとは言えない。ディーヴォの新しい曲が一曲あれば十分かもしれない。素晴らしい曲が1曲あればね」