ブライアン・アダムス(Bryan Adams) のヒット曲「Summer of '69(邦題:想い出のサマー)」は有名な歌詞で始まります。「初めての本物の6弦ギターを手に入れたんだ。ファイブ・アンド・ダイム(※安物雑貨店)で買ったんだ」。アダムスはポッドキャスト『I Never Thought It Would Happen』の新しいインタビューの中で、実際に彼が初めて手に入れた6弦ギターについて語り、そのギターには驚きのエピソードがあることを明かしています。
実際にアダムスが初めてギターを手に入れたのは、12歳の時にレディングに住む叔父を訪ねた時でした。時期は1969年夏ではなく、1970年でした。
「叔父にエレキギターを買いたいと言ったら、レディングの楽器店に連れて行ってくれたんだ。そのエレキギターは今でも持っているよ。イタリア製で… ストラトキャスターの模倣品」
アダムスは今、そのギターを持っていますが、彼がその楽器と再会するまでには予想外に長い道のりがありました。
アダムスによると、子供の頃、彼の父親はカナダ大使館で働いていたため、一家は頻繁に引っ越しをしていたという。ある時期、一家はイスラエルで1年間を過ごしました。アダムスはそこを離れる際、隣人にそのギターを譲り、カナダに帰国してから別のギターを購入しました。アダムスは、こう振り返っています。
「“しまった、なぜあんなことをしたんだろう?”って思ったよ。
でも、ある日、見知らぬ人物から突然メールが来て、“やあ、君が1970年に持っていたギター、私が持っているんだけど、返してほしい?”と聞かれたんだ。僕は“わお、もちろん返して欲しいよ。ありがとう”と答えたよ」
しかし、その後、その人物から連絡がなく、アダムスはギターはもう戻ってこないものだと思っていました。しかし、それから10年ほど経ったある日、ベルリンのクラブにいたときに、一人の男が近づいてきて、自分がそのギターを持っていると告げました。
「僕は“え?”って聞き返したら彼は“君の子供の頃のギターを持っている。住所を教えてくれれば送るよ”と言った。僕は“ちょっと待って、君は94年に僕に手紙をくれた人なのか?”と尋ねると、彼は“いや、僕は彼の友人だ。彼は飛行機事故で亡くなり、それを僕に託したんだ。彼は君に返すつもりだと僕に言っていたので、僕がその願いを叶えようと思ったんだ”と答えた。
とんでもない話だけど、本当にあったことなんだ。それでギターは戻ってきた。何度か弾いてみようとはしたんだけど、ネックが改造されてるみたいでね…。もう一度セットアップしようとは思わなかった。ただそこにあるだけでいい。歴史の一部なんだ」
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