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サックス奏者のデヴィッド・サンボーン死去

2024/05/14 08:24掲載(Last Update:2024/05/14 09:02)
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David Sanborn
David Sanborn
ジャズ界のレジェンドで、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)デヴィッド・ボウイ(David Bowie)など多くの楽曲に参加したサックス奏者のデヴィッド・サンボーン(David Sanborn)が死去。サンボーンのSNSアカウントで発表。サンボーンはここ数年、前立腺がんと闘っていましたが、合併症のため、5月12日に亡くなりました。78歳でした。

以下、声明より

「グラミー賞を6回受賞した国際的に著名なサックス奏者、デヴィッド・サンボーンのご逝去を謹んでお知らせいたします。サンボーン氏は、前立腺がんとの長期にわたる闘病の末、合併症を併発し、5月12日日曜日の午後に亡くなりました。

サンボーン氏は2018年から前立腺がんと闘っていましたが、つい最近まで通常のコンサートのスケジュールを維持していました。実際、彼は2025年までコンサートを予定していました。

デヴィッド・サンボーンは、現代のポップスやジャズ音楽に大きな影響を与えた人物でした。彼は“ロックンロールにサックスを取り戻した”と言われています」



デヴィッド・サンボーンは1945年7月フロリダ州タンパ生まれ。幼少の頃、小児マヒにかかり、医師のすすめで、肺を強化するリハビリとしてサックスを始めた。回復後も演奏を続け、10代の頃にはアルバート・キングやリトル・ミルトンといったブルースの巨匠たちとも共演した。サンボーンは1975年にワーナー・ブラザーズと契約し、初のリーダー作『Taking Off』を発表。ロック、ポップス、R&Bを織り交ぜた彼の特徴的なスタイルを確立した。

サンボーンの独特な音色は注目されるようになり、数十年にわたるキャリアを通じて、サンボーンはジャンルを飛び越え、ポップス、R&B、ロックにジャズの感性を持ち込んだ。

トップ・スタジオ・ミュージシャンとして活躍し、ポール・サイモン、ローリング・ストーンズ、ジェームス・ブラウン、チャカ・カーン、エルトン・ジョン、カーリー・サイモン、ビリー・ジョエル、スティーリー・ダン、グレイトフル・デッド、B.B.キング、トッド・ラングレン、ジェイムス・テイラー、イーグルスなど数多くのミュージシャンとも共演した。デヴィッド・ボウイやスティーヴィー・ワンダーともツアーをした。

代表的なコラボレーション楽曲はデヴィッド・ボウイ「Young Americans」、ブルース・スプリングスティーン「Tenth Avenue Freeze-Out」、イーグルス「The Sad Cafe」、スティーリー・ダン「Time Out of Mind」、スティーヴィー・ワンダー「Tuesday Heartbreak」、ジェイムス・テイラー「How Sweet It Is (To Be Loved by You)」、J.D.サウザー「You're Only Lonely」、ケニー・ロギンス「Heart to Heart」など。またローリング・ストーンズの『Undercover』、ポール・サイモンの『Still Crazy After All These Years』、トッド・ラングレンの『A Wizard, a True Star』、エルトン・ジョンの『Blue Moves』、リンダ・ロンシュタットの『Living in the USA』、ロジャー・ウォーターズの『The Pros and Cons of Hitch Hiking』、TOTOの『Fahrenheit』、エリック・クラプトンの『Journeyman』、ビリー・ジョエルの『An Innocent Man』などにも参加している。

サンボーンは20数枚のリーダー作をリリースし、1981年の『Voyeur』と1986年の『Double Vision』はジャズ・チャートで1位を獲得。グラミー賞を6度受賞した。また、サンボーンは映画『リーサル・ウエポン』の音楽にも参加した。テレビでもNBCの『ナイト・ミュージック』のホスト役を1988年より担当し人気を博した。

1978年の深町純ニューヨーク・オールスターズの一員として来日してから数多く来日していた。

彼の死に関する公式声明にあるように、2018年から前立腺がんと闘っていたが、サンボーンは最近までコンサートのスケジュールを維持し、2025年まで日程が組まれていた。