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トランプ米大統領の妻のドキュメンタリーへの楽曲提供 プリンスとガンズは拒否しストーンズは使われた 経緯をプロデューサー語る

2026/02/26 13:19掲載
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Prince
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プリンス(Prince)のエステート(遺産管理団体)は「プリンスは自分の曲がドナルド・トランプと結びつけられることを決して望まないだろう」と考え、トランプ米大統領の妻メラニアに密着したドキュメンタリー『メラニア(MELANIA)』への楽曲使用を認めなかったという。ガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N' Roses)は同様に拒否しましたが、ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)楽曲は使われました。これらの経緯を、同映画のプロデューサーであるマーク・ベックマンが米Varietyの新しいインタビューの中で語っています。

■プリンス

「プリンスは自分の楽曲の権利をプライマリー・ウェーブに売却していて、プライマリー・ウェーブ側は“ええ、喜んでプリンス楽曲の使用権をお渡ししますよ”と前向きだった。でも、今回のケースでは、プライマリー・ウェーブがプリンス楽曲をどう扱うかについて、プリンスのエステート(遺産管理団体)から承認を得る必要があるという契約になっているみたいなんだよ。

こちらはすでに準備万端だったのに、エステートを管理している弁護士が“プリンスは自分の曲がドナルド・トランプと結びつけられることを決して望まないだろう”と言ってきたんだ。こちらは“でもこれはドナルド・トランプの映画じゃない。彼は時々登場するだけで、中心はあくまでメラニアの物語だ。政治的な作品でもない”と説明したんだけど、その人物が使用を差し止めた。まったく馬鹿げているよ」

■ガンズ・アンド・ローゼズとグレイス・ジョーンズ(Grace Jones)

「使いたかった楽曲があった。でも残念ながら、そこには政治的な事情が絡んでいたんだ。たとえばガンズ・アンド・ローゼズは、メンバー間で政治的意見が真っ二つに分かれていた。ぜひ使いたい素晴らしい曲があって、メンバーの一人は――名前は出さないよ、不公平だからね――“いいよ、使ってくれ”と言ってくれた。でももう一人は“絶対に無理だ”という態度だった。映画で使うには全員の承認が必要だった。だからガンズ・アンド・ローゼズの件は本当に残念だったよ。私たちは彼らをとてもリスペクトしているからね。

それから、グレイス・ジョーンズの曲も使いたかった。彼女にも当然ながら心から敬意を抱いている。それでも、作品が政治的な映画ではないにもかかわらず、彼女は政治的なハードルを乗り越えられなかったようなんだ。残念だよ。人々が政治をあまりにも優先してしまうのは、やはりがっかりだよ。今回の映画でも、確かにそういうことが少なからず起きてしまった」

■ローリング・ストーンズ「Gimme Shelter」

「ミック・ジャガーは実際に関わってくれた。彼は私たちにゴーサインを出してくれて、本当にうれしかったよ。あれは勝手に引っ張ってきたものではなく、かなり密に連携して進めたんだ。政治的な意図はない。ストーンズ側は“いい映画を作っているんだね”という感じだった。彼らは政治というハードルを越えてくれたんだ。これは政治の話じゃない。ただ一人の女性が一般人の立場から再びホワイトハウスに戻っていく物語で、作品としてクールだし、(監督の)ブレット(ラトナー)はいい仕事をしていて、メラニア・トランプも作品に集中している――それならやろう、と。実際に作品を見せたら、彼らも感心してくれたよ」

ストーンズの広報担当者は「Gimme Shelter」の使用契約は、この曲の権利所有者であるABKCOとメラニア側のプロデューサーとの間で独占的に締結されたものであり、バンドはこれとは何の関係もないと英ガーディアン紙に語っています。

■ジョニー・グリーンウッド

レディオヘッド(Radiohead)ジョニー・グリーンウッド(Jonny Greenwood)は『メラニア(MELANIA)』から自分の楽曲を削除するよう要求しています。グリーンウッドは、このドキュメンタリー『メラニア』には音楽を提供していません。しかし、グリーンウッドがポール・トーマス・アンダーソン監督の2017年の映画『ファントム・スレッド』のために作曲した楽曲の一部が『メラニア』で使用されており、グリーンウッドもアンダーソンもこれを快くは思っていません。詳しくはこちら

ベックマンは今回のインタビューの中で、削除要求を受けてもなお、「この曲はコンテンツを配信するインフラに関係なく、今後も映画の中にずっと残る」と述べています。