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ポール・マッカートニー、自身の新ドキュメンタリー『マン・オン・ザ・ラン』を語る 作品を観ていちばん驚いたこと/リンダのこと等

2026/02/20 18:18掲載
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ポール・マッカートニー:マン・オン・ザ・ラン (c) Paul McCartney under exclusive licence to MPL Archive LLP. Photographer: Linda McCartney
ポール・マッカートニー:マン・オン・ザ・ラン (c) Paul McCartney under exclusive licence to MPL Archive LLP. Photographer: Linda McCartney
ビートルズ(The Beatles)解散後の1970年代のポール・マッカートニー(Paul McCartney)の創造的再生に焦点を当てた新しいオフィシャル・ドキュメンタリー『ポール・マッカートニー:マン・オン・ザ・ラン(Paul McCartney: Man on the Run)』。英国時間2月18日に英ロンドンにて本作のプライベート試写会が行われ、その後、ポールがQ&Aセッションに登壇しました。当日の模様を英Uncut誌が紹介しています。

ビートルズ解散後の10年について、こう語っています

「まさに物語そのもの。僕らはビートルズのあとを追いかけようとしていたんだと、改めて思い出させられたよ。正気の沙汰じゃないよね。それを勇敢だと思うかって?  正直、僕にはただの狂気にしか見えないよ。

そんなことをやれるなんて不可能に近かったから、やれるとしたら、僕らが実際にやったみたいなクレイジーなやり方しかなかったんだろうね――そう、ゼロからやり直して、大学にふらっと現れて、ホテルも予約せず、犬たちをバンに乗せて移動する。なぜかそれが最高のアイデアだと思っていたんだよ!

(このドキュメンタリーには)いやあ、観ていて居たたまれない場面が本当にたくさんあるんだよ。たとえば“Mary Had A Little Lamb”で赤い鼻をつけているやつとか、ヘンリー・マッカロクのあの表情とか。彼、全然ハッピーじゃないよね! だから僕は思ったんだよ、“うーん、そのあたりはカットできないかな……イメージを落ち着かせるためにも、ああいう場面は外したほうがいいんじゃないか”って。でも(監督のモーガン・ネヴィルは)“いやいや、そのまま残そう。そういう姿も全部見せることで、君がそれらを乗り越えて、最後には自分を見出し、勝ち取ったってことがわかるから”って言ってくれたんだ。

何かにすごく熱中するのは僕にとってごく自然なことだから、落とし穴があっても、いちいち探さないし、実際あまり目に入らないんだよ。“さあ、音楽を作ろう!”ってね。ただ純粋にそれを楽しんでいる。それが僕なんだ。それが僕のやり方なんだ。

(インタビュアー;この作品を観ていちばん驚いたことは?)

(感極まった様子のポールは)子どもたちやリンダとの場面は、本当に素敵だよね。特にリンダのシーンはとても感情的になった。だって彼女は本当に美しくて……すごくクールなんだ。それがちゃんと伝わってくる。

ちょっとクレイジーかもしれないアイデアが浮かんだとき、僕は“やるべきかな? できるかな?”って彼女に聞くんだ。すると彼女は“してもいいのよ(It’s allowed)”って言うんだよ。で、僕は“うん、それ最高だ”ってなる。“してもいい”って、人生における素晴らしい哲学だよね。

(この作品にはマッカートニー・ファミリーのホームビデオも数多く含まれています。しかもその多くは、ポール本人は失われたと思っていたものだったという)

全部失ったと思っていたんだ。60年代や70年代は、あまりきちんとドアに鍵をかけないことも多くてね。しょっちゅう空き巣に入られていた。ファンが家に入り込んで、いろいろ持っていってしまうこともあった。そういう時代だったんだよ! でも、オフィスの若いスタッフたちが、すべての保管スペースや小さな引き出しまで徹底的に調べてくれて、全部見つけ出してくれたんだ」

監督のモーガン・ネヴィルはこう付け加えています。

「大統領図書館に次ぐ、最高のアーカイブをポールは持っている。本当に興奮したよ。それに、写真家と結婚していたことも大きかった。リンダはあらゆるものを写真に撮っていたし、ホームムービーも撮っていたからね」

ポールは最後にこう締めくくっています。

「とてつもない物語だよ。僕の少しクレイジーなところや熱意の中で、僕たちがこんなクレイジーな物語を歩みながらも、やり続けて、ちゃんと形にしたんだということを、みんなが感じ取ってくれたら嬉しいよ。そこには勇気もあったと思う。うまくいく保証なんてなかったけど、実際にうまくいったんだ」