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レインボー『Down to Earth』の制作中にバンド加入を打診されるも短期間で解雇されたピート・ゴールビー 当時を回想

2025/12/30 11:36掲載
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Peter Goalby
Peter Goalby
リッチー・ブラックモア(Ritchie Blackmore)率いるレインボー(Rainbow)は、1979年アルバム『Down to Earth』のレコーディング中、後にユーライア・ヒープ(Uriah Heep)に参加するピート・ゴールビーにレインボーへの加入を打診するものの、ゴールビーはごく短期間で解雇され、レインボーはグラハム・ボネット(Graham Bonnet)を起用しました。ゴールビーはRock Daydream Nationの新しいインタビューの中で、当時について振り返っています。

「本当に傷ついたよ。自分が何を間違えたのか分からなかったからね。その理由が明らかになるまで、たぶん少なくとも1年はかかったと思うけど、その理由は、俺が高音が出せなかったから、つまり音域が足りなかったからみたいなんだ。だけど、俺の言い分はこうさ。俺がレインボーに入りたいって頼んだわけじゃない。彼らが俺を誘ったんだ。

どこかで読んだけど、リッチーは“彼は不適格だったから追い出した”みたいなことを言っていた。俺は思ったよ、“ありがとうな、リッチー”ってね。その1年後か2年後には、俺はユーライア・ヒープに加入した。彼はこうも言っていた。“彼の音域の一番上の音はAだ”って。そんなの事実じゃない。全くの嘘だ。(ユライア・ヒープの1982年アルバム)『Abominog』を聴けばわかるが、俺が歌ってるほとんどの曲で、Aよりもずっと高い音が出ている。

彼らが俺に何を求められているのか分からなかった。俺はバンドで働いたことが一度もなかったから、ずっとね。ソングライターだったり、あるいはすでに出来上がっている曲を歌う歌手として、その曲を覚えるという仕事ばかりだった。リハーサル室に入ったら、バンドがもうリフを弾いていて、自分がそこに近づいて、即興で何か歌えばいいというような環境で仕事をしたことがなかった。そんなのまったく馬鹿げていると思ったよ。

バンドで曲を覚えるときは、キーを変えられる。キーを下げることもできる。みんな毎日そうしている。だから、俺がやったとき…これを話すべきかどうか分からないけど、俺は彼らと“Since You Been Gone”を録音した。君たちがそれを聴くことは決してないだろう。俺は持ってるけど、誰もそれを聴くことはない。俺はキーを下げてやった。多分グラハムより半音低いキーだったと思う。グラハムはすごい声の持ち主だ。悪い意味じゃなくて、彼はほとんど女性の音域を持っている。上へ上へとどこまでも伸びていく。一方でほとんどの男性シンガーは、ある音程まで行くとファルセットに切り替えないといけない。グラハムは喉を開けることができる。あれは本当に素晴らしい。俺がロジャー・グローヴァーの家に行って“Since You Been Gone”のデモを録ったときは、何の問題もなかった。さっき言った通り、そのデモは実際に持ってるし、それにリッチーがミスしてる。あれ、いくらの価値があると思う? デモでミスしてるんだよ。クソみたいに間違ったコードを弾いてるんだ」