ロックの殿堂入りを果たした
バッド・カンパニー(Bad Company) 。
ポール・ロジャース(Paul Rodgers) は健康上の理由で式典を欠席しましたが、当日は感謝の意を表すスピーチ動画が流れました。会場で流れたのは2分のみで、ロジャースは4分間のスピーチを全編収録したメッセージ動画を公開しています。以下、スピーチより。
「1964年、14歳だった俺は、故郷であるイングランド北東部のミドルズブラを見渡せる教室に座っていた。町の向こうには製鉄所があり、その向こうには化学工場、さらにその向こうには造船所が見えた。
担任のギャリティ先生が言った。“みんな、よく見ておきなさい。君たちのほとんど、いや全員と言ってもいいかもしれないが、この学校を卒業したらあそこへ行くことになるんだ”と。その夜、ダンスパーティに行って、リトル・リチャードのレコードを聴いた。“Good Golly, Miss Molly”。頭の中で花火の箱が一斉に爆発した、ロケット花火も含めてね。
そして思った。この音楽を追いかけて、その全てを知ろうって。それが俺のしたことだよ。あの音楽を追い続けたんだ。60年以上の歳月が瞬く間に過ぎ、今こうして、バッド・カンパニーの仲間たちと共にロックの殿堂の仲間入りを果たすことになった。
唯一無二のミック・ラルフス、君なしでは決して成し得なかったぞ、相棒。革新的で創造的なボズ・バレル――今夜は二人とも魂でここにいる――そして無敵のサイモン・カーク。ロックの殿堂の理事会の皆さん、この殿堂入りに感謝するとともに、ロックンロール音楽や他のさまざまな音楽の本質を生かし続ける手助けをしてくれてありがとう。
音楽は、とてもポジティブな力だ。この名誉を、俺たちを支えてくれているすべてのファンに捧げたい。これは皆さんのためであり、皆さんのおかげなんだ。俺たちの夢を実現させてくれてありがとう。俺にインスピレーションを与えてくれた偉大なブルースとソウルのミュージシャンたちに感謝します。オーティス・レディング、マディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフ、アレサ・フランクリン、サム&デイヴのサム・ムーア、B.B.キング、アルバート・キング、数えきれないほど多くの人たちに感謝します」
ロジャースはその後、ジミー・ペイジ、ジェフ・ベック、ロバート・プラント、B.B.キング、ミック・ラルフス、ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、ジョー・ペリー、スラッシュなど、何十年にもわたり共演してきたミュージシャンたちに感謝したうえで「ここで挙げる正当な理由がある」と言い、そして、こう続けています。
「それがはっきりしていようがいまいが、宇宙は間違いなくあるべき姿で展開している。なので、あなたが神をどのように捉えようとも、神と平和に暮らしてほしい。そして、人生の騒がしく混乱した中で、どんな苦労や願いを抱こうとも、自分の魂と平和に暮らしてほしい。この世界は今なお美しい。皆が愛を選ぶことを、俺は心から祈っているよ。ありがとう」
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