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ウィリー・ネルソンの息子、情熱を失っていたニール・ヤングをツアー復帰に導いた経緯を語る

2025/10/20 22:00掲載
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Neil Young
Neil Young
2024年、ニール・ヤング&クレイジー・ホース(Neil Young & Crazy Horse)のツアーがバンド内の相次ぐ健康問題により、途中で中止となりました。これにニール・ヤング(Neil Young)は心底落胆し、情熱を失っていたという。この時、ニールの情熱を取り戻す手助けをしたのはウィリー・ネルソンの息子マイカ・ネルソンでした。マイカは新しいニールのバックバンド、クロム・ハーツ(chrome hearts)を組んで、ニールをツアー復帰に導いた経緯について、米ローリングストーン誌に語っています。

「ニールがどれだけ落ち込んでいたか、僕はよく分かっていた。彼は音楽を作る気分じゃなかった。本当に体調が悪かった。それを乗り越えて、体力を取り戻そうとしていた。そして起きたことや、その経緯に心底落胆していた。それが彼の気力をかなり奪って、彼の炎を消し去ってしまったんだ」

ニールの情熱を取り戻すため、マイカはクローム・ハーツという新しいバンドを結成するアイデアを思いつきました。

「あの頃は“ニールが消えかけてる?それは許せない”って感じだったんだ。だから何度も電話して様子をを確かめたり、まだ年をとっていないことを思い出させたりしていたんだよ。“必要なことは何でもやるべきだ。時間をかけていい。わかってる。充電するんだ。体力を回復させなければならない。それには時間がかかる。またやりたくなったら僕に電話してくれ。僕はいつでも準備できてるから”ってね。

それから“(プロミス・オブ・ザ)リアルのコリー(マコーミック)とアンソニー(ロガーフォ)は乗り気だよ。彼らにはもう話してある”って彼に言ったんだ。

兄(ルーカス)も、そのバンド(プロミス・オブ・ザ・リアル)が活動休止に入ったとき、ニールに手紙を書いて“僕がもうこのメンバーと一緒にやってないからといって、彼らを誘うことを気まずく思う必要はない。彼らはあなたと演奏する気満々だし、いつでも行ける。だからやりたくなったときは、迷わず声をかけてほしい”って伝えたんだよ」

マイカによると、ニールは「止まる必要なんてない。あなたはまだ終わっていない」という考えを受け入れるのに少し時間がかかりましたが、最終的には復帰を果たしました。

クローム・ハーツが、ニールの数々のバンドの中で際立っている点について、マイカは、このバンドはニールに「何でもできる」可能性を与えているからだと答えています。つまり、どの時代の曲でも、どんな隠れた名曲でも、やりたいものをやれるということです。

「僕らは曲をすぐに覚えられるし、ちゃんと形にできる。それに(オルガニストの)スプーナー(オールダム)がいるおかげで、例えば(ヤングの1992年アルバム)『Harvest Moon』の楽曲を、アルバムそのものの手触りで再現できる。繊細にもできるし、荒々しく激しくもなれる。その間のすべてにも対応できるんだ」