ドノヴァン(Donovan) の「Hurdy Gurdy Man」で演奏した3人のミュージシャンが後に
レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin) を結成したという説がありますが、ドノヴァンはMusicRadarの新しいインタビューの中で、ジミー・ペイジとジョン・ボーナムはレコーディングには参加していないことを認めています。ドノヴァンは「“Hurdy Gurdy Man”がレッド・ツェッペリンを生み出したとは言えないが、一つ言えることがある」と持論を語っています。
1992年のベスト・アルバム『The Definitive Collection』を含む一部のドノヴァンの公式リリース作品には、「Hurdy Gurdy Man」の演奏者としてジョン・ポール・ジョーンズ、ジミー・ペイジ、ジョン・ボーナム、さらにアラン・ホールズワースがクレジットされていました。
しかし、同曲を最初に収録した1968年のオリジナル・アルバム『The Hurdy Gurdy Man』の新しいデラックス・エディションでは、タイトル曲のクレジットは以下のようになっています。
ドノヴァン(ヴォーカル、アコースティック・ギター、タンブーラ)、ジョン・ポール・ジョーンズ(エレクトリック・ベース、アレンジ)、アラン・パーカー(エレクトリック・ギター)、クレム・カッティーニ(ドラム)。
ドノヴァンによると、この情報は100%正確だという。彼はこう言っています。
「JPJ(ジョン・ポール・ジョーンズ)が誰が何を演奏したかを公式に認定したんだ。これまで何年にもわたって“ボーナムがドラムを少し叩いた”と言われてきた。ボーナムも“ああ、俺が演奏したよ”と言っていた。でもそれは全て願望の産物で、ツェッペリン自身が実際に行ったことと混同されていたんだと思う」
「Hurdy Gurdy Man」の録音が完成したとき、ドノヴァンは信頼する相棒で、かつてのヒッチハイク仲間である、「ジプシー・デイヴ」の名で知られる人物から惜しみない賛辞を受け取たという。ドノヴァンはこう回想しています。
「ジプシーがこの曲を聴いたとき、こう言ったんだ。“ドン、これは、この一つしか言いようがない。ヘヴィメタル・フォークだ”。そして続けて“みんな君に畏敬の念を抱くだろうよ。自分たちがいったい何を聴いているのか、さっぱりわからなくなるだろうから”と言っていた」
ドノヴァンはさらに、こう続けています。
「“Hurdy Gurdy Manこそが、ペイジとJPJが後にレッド・ツェッペリンというバンドで作り出す音楽の原型だった”と言う人もいる。
“Hurdy Gurdy Man”がレッド・ツェッペリンを生み出したとは言えないが、一つ言えることがある。もし“Stairway To Heaven”を針を落とした瞬間から最後まで聴けば、アコースティック・ギターのイントロ、難解でトリッピーで魔法のような歌詞、この世のものとは思えないヘヴィなドラム・パターン、そしてものすごく歪んだギターが聴こえてくるはずだ。
彼らがあのバンド、レッド・ツェッペリンを結成したとき、何よりも驚くべきだったのは、ジプシーがこう言っていたことだった。“君がここで生み出したものが、これから何を引き起こすか、きっと驚くだろう”とね」
またドノヴァンは当初、この曲をジミ・ヘンドリックスに演奏してほしいと考えていて、プロデューサーのミッキー・モストが止めなければ、この曲をヘンドリックスに提供していたかもしれないとも語っています。
「ミッキーに言ったんだ。“パワフルなギターが聴こえる。ヘンドリックスを呼んでくれ”ってね。そしたらミッキーは“そんな曲は作れないよ。ヘンドリックスはワイルドでフリースタイルの即興ギタリストだ。僕たちはこの曲をコントロールしなければならない。たった3分だ。ヘンドリックスみたいなワイルドな奴を参加させるわけにはいかない!”と言っていた。それは事実だった。ミッキーの言う通りだった。でも、ヘンドリックスはそもそもスケジュールが空いていなかった。
それでこう言った。“じゃあジミが無理なら、この曲を彼に渡そう”って。だけどミッキーから“ダメだ。これは君の曲だ”と言われたので“その通りだ。そうしよう”と答えたんだよ」
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