Jimi Bell (Image credit: David Butler)
ブラック・サバス(Black Sabbath) の1992年アルバム『Dehumanizer』に収録されている「Master of Insanity」は、
ギーザー・バトラー(Geezer Butler) と、彼のソロ・バンドに在籍していたギタリストの
ジミ・ベル(Jimi Bell) との共作でしたが、ベルはソングライティングにクレジットされず、報酬も受け取っていません。ベルは米Guitar Worldの新しいインタビューの中で、この曲について現在どう思っているのか語っています。
1987年にジェイク・E・リーがオジー・オズボーンのバンドを脱退した後、ベルも後任候補のひとりでした。最終的にザック・ワイルドとなりましたが、オジーの妻でマネージャーのシャロンがベルをギーザー・バトラーに紹介したことで、バトラーとの共演期間が生まれました。
Q:ギーザー・バトラーとの繋がりはどのようにして生まれたのですか?
「オジーとの仕事が決まらなかった後もシャロンは俺のこと信じてくれた。その信頼が直接ギーザーにつながり、俺のキャリアに新たな章が刻まれた。ギーザーはサバスよりもメロディックでありながら、それでいてヘヴィなサウンドを追求したいと考えていた。メンバーは最高だったよ。ヴォーカルはカール・センタンス、彼は今ナザレスにいる。キーボードはロバート・プラントのバンドのジェズ・ウッドラフ。ドラムはゲイリー・ファーガソン。彼の経歴はとんでもないよ」
Q:あなたが共作した「Master of Insanity」は、サバスのアルバム『Dehumanizer』に収録されました。しかしクレジットと報酬に問題が生じました。何が起こったのですか?
「91年にギーザーの妻グロリアから電話があった。彼女は、ロニー・ジェイムス・ディオを再び迎えたサバスの新しいアルバムに“Master of Insanity”を使いたいと言っていた。最初は興奮したけど、自分がソングライティングにクレジットされないって知ってがっかりしたよ。どうやらトニー・アイオミはサバスのアルバムに別のギタリストの曲を入れたくなかったらしい。
ギーザーはライナーノーツで感謝の言葉を述べてくれた。ツアー終了後に報酬を支払うとも約束してくれたが、そのお金は結局、届かなかった。でも、自分が書いた曲をディオが歌うのを聴けたことは忘れられない経験だよ。ロニーは自身の著書でこの共作に触れてくれているし、ギーザーも自伝でそれについて書いてくれた。だから、今は受け入れている。
違う結果を望んだこともあったけど、恨みは抱いていない。自分がやったことを誇りに思っている――たとえ書面上にそれが反映されていなくてもね」
Q:『Dehumanizer』収録の「Computer God」も、ギーザーがあなたと一緒に活動していた時代に生まれたという噂もありますが。
「確かに“Computer God”という曲はあったが全く別の曲だ。もっとメロディックなハードロックだった。そのリハーサルビデオがYouTubeにある。サバス版に受け継がれたのはタイトルだけで、音楽的にはまったく別ものだよ」
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