「人々が
セックス・ピストルズ(Sex Pistols)に抱く典型的な印象は、
シド・ヴィシャス(Sid Vicious)の人物像に起因することが多いと思いますが、どう思いますか?」と尋ねられた
グレン・マトロック(Glen Matlock)。「嫉妬しろってこと?」と反応し、「シドの瞬間はあったと思うけど、俺にだってある!俺は臆病者じゃない」と答える。米Guitar Worldの最近のインタビューより。
Q:あなたは『Never Mind the Bollocks, Here's the Sex Pistols(邦題:勝手にしやがれ!!)』のほとんどの曲を共作しましたが、アルバムのレコーディング前にバンドを去りました。誰がいつ何を演奏したのか、クレジットはあまり明確ではありません。
「俺の功績と言えば、アルバムに収録されたすべての曲の作曲に大きく関わったことだ。俺のベース演奏を聴きたいなら、(デモ音源集の)『Spunk』と、その後のライヴ音源を聴いてみてほしい」
Q:『Never Mind the Bollocks』に収録された多くの曲のソングライティングに携わったあなたにとって、ベースが弾けないシド・ヴィシャスがあなたの代わりを務めるのは奇妙なことだったのでしょうか?
「俺とジョン(ジョニー・ロットン/ジョン・ライドン)との関係が少しおかしくなっていたんだ。政治的な要素もあった。ジョンはいつも俺とスティーヴ(ジョーンズ)、ポール(クック)が組んで自分に敵対していると思っていたけど、実際はそうじゃなかった。そこにシドが入ってきたけど、結局ジョンとうまくいかなかったから、彼には不利に働いたんだ」
Q:シドのイメージや型破りで常軌を逸したメンタリティは、人々がこのバンドに抱く典型的な印象です。あなたはどう思いますか?
「嫉妬しろってこと?」
Q:いいえ、でもバンドのイメージはシドの人物像に起因することが多いと思うのですが、技術的にはあなたの貢献の方が大きいんです。
「シドの瞬間はあったと思うけど、俺にだってある! 96年にアメリカのライヴで誰かに脅された時、俺は観客の中に飛び込んで、そいつを捕まえようとした。“アメリカでそんなことしたら100万ドルの訴訟を起こされるぞ!”って言われたけど、俺は臆病者じゃない」