
Rupert's People - 'I Can Show You' - 1967
エアギターは誰が始めたのか? 起源には諸説ありますが、映像として残っているため、
ジョー・コッカー(Joe Cocker)が1969年のウッドストック・フェスティバルで始めたという説もあります。しかし、英The Telegraph紙は、その前年の1968年に英国のサイケポップ・グループ、
ルパーツ・ピープル(Rupert's People)がエアギターをしている映像が存在していること確認し、「これがエアギターのビッグバンだ」と報じています。
この映像は、ルパーツ・ピープルの1968年シングル「I Can Show You」のプロモーションビデオで、メンバーたちはロンドンの公園で楽曲にあわせて、担当楽器を演奏する身振りをしており、これにエアギターも含まれています。
このビデオは、のちにザ・キュアーの「10:15 Saturday Night」を監督するピアーズ・ベッドフォードが監督したもので、ウッドストックより1年早い作品です。
エアギター世界選手権の審査員であるユハ・トルヴィネンを含む、この分野の専門家たちは映像を詳細に分析し、同紙に「これがエアギターのビッグバンだ」と語っています。トルヴィネンはこう続けています。「これはおそらく、エアギターをしている最初の記録映像でしょう。この発見はエアギターという現象に全く新しい視点を与えます」
ルパーツ・ピープルのメンバーは同紙に取材に応じ、当時の様子を語っています。
「監督は16ミリカメラとオープンリールのテープデッキを持ってきていた。曲を大音量で流して(メンバーの演奏と)タイミングを合わせるためだったんだけど、僕らは楽器を何も持たず、ステージ衣装を着て、ただ現れただけだったから、計画は変更されたんだ」「監督は“じゃあ、パントマイムでやれば?”と言ったので、僕たちはそうした - そしてエアギターが生まれたんだ」
これ以前にもエアギターをしていた人はいたとは思いますが、映像に残るものとしては、これが最古なのかもしれませんね。
■ルパーツ・ピープル 1968年のシングル「I Can Show You」のプロモーションビデオ
■ジョー・コッカー 1969年のウッドストック・フェスティバルでの「With A Little Help From My Friends」