“Addicted to Love”のレコーディングでは、ジェイソンが(シックのドラマー)トニー・トンプソン(Tony Thompson)のドラムセットを部屋の外向きに配置した。スタジオのドアは開けっぱなしにされ、トニーのドラムセットはそのドアのすぐそばに置かれた。そのドアの外には長い廊下があり、おそらく30フィート(約9m)以上はあったと思う。ジェイソンは異なる距離にマイクを設置し、その狂気の中から(あの独特の音を)生み出したんだ。あのアルバムのドラムサウンド、特に“Addicted”のドラムだけを抜いたトラックを聴いたときは、本当に圧倒されたよ。
あの頃を振り返ると、ポップやロックで本当に必要とされていたものに、良いバランスで応えることができたと思う。“Addicted to Love”のクランチーなサウンドを出すのは簡単だったけど、僕は他のタイプの音楽では本当にタイトなファンクっぽいサウンドを出していた。そういうバックグラウンドを持っていて、それを適用できたことは、あのアルバムにとって本当に重要だったと思う。『Riptide』はまるでキャンバスみたいなもので、空白のキャンバスに、聴こえるものを自由に探求できる場所だった。ギタリストがアルバム制作に取り組む上で、まさに天国のような環境だったよ」