
Sex Pistols - 1977 (Photographer Dennis Morris)
セックス・ピストルズ(Sex Pistols)と
ABBAが対面した時、なにがあったのか?
ジョン・ライドン(ジョニー・ロットン/John Lydon)はThe Irish Independent紙の最近のインタビューの中で、
シド・ヴィシャス(Sid Vicious)の行動の結果、「俺たちは連行されたと思う。警察車両も来ていた」と振り返っています。
セックス・ピストルズは、シド以外はABBAのファンだったと言われています。有名な話ですが、シドの前任者であるグレン・マトロックはABBAの曲「SOS」にインスパイアされて「Pretty Vacant」のベースラインを思いついたと言われています(彼は2017年に「音符ごとに盗んだわけではない。あの曲の構成がアイデアのヒントになったんだ」と主張していました)。
1977年7月、セックス・ピストルズは初のスカンジナビア・ツアーを行いました。12日間にわたるこのツアーでは、デンマークで2公演、ノルウェーで2公演、スウェーデンで8公演を行い、最終的にはストックホルムで2夜にわたる公演を行いました。この7月のツアーを取材したノルウェー人ジャーナリストによると、バンドはツアー中、ABBAの曲ばかりを聴いていたそうです。「彼らはカセットを1本だけ持っていて、それがABBAだった。24時間365日、ずっとそれを流していた」と報じていました。
このツアーでセックス・ピストルズとABBAが対面しました。2組がスウェーデンの空港で出会ったのは、まったくの偶然でした。ライドンはこう話しています。
「飛行機がキャンセルになったので、俺らは一日中スカンジナビアで飲んでいたんだけど、シドはアルコールに弱かった。
シドは、お揃いの白い毛皮のコートを着て、まるでホッキョクグマのようなABBAを見た途端、すぐに駆け寄り、“ABBA!”と叫び、そして嘔吐した。
彼女たちはびっくりしていた。俺たちは連行されたと思う。警察車両も来ていた」