
Shadows Fall’s Brian Fair
海外生産に大きく依存している米国の楽器市場では、すでにトランプ米大統領の関税によって「損害」が生じているという。米メタル・バンド、
シャドウズ・フォール(SHADOWS FALL)のフロントマンであるブライアン・フェアは、北米最大の楽器およびアクセサリーの製造・販売会社でひとつであるSt. Louis Musicでも働いており、
自身のSNSアカウントで、彼が直接目の当たりにした損害のいくつかを共有しています。
「俺は、ギター、打楽器、オーケストラ弦楽器、金管楽器、木管楽器など、さまざまな楽器ブランドを所有する会社でも働いている。ランディングコストは急騰しており、そのコストは残念ながら消費者に転嫁され、価格上昇につながっている。可能な限り値上げを避けるよう努力してきたが、多くの場合、値上げは避られない。これらのブランドの中には、かつて米国で製造されていたものもあるが、その価格では市場から完全に淘汰されてしまうため、何年も前に生産拠点を海外に移転した。
俺は以前から、メインストリートの実店舗の楽器店と直接取引しているが、その中にはかろうじて生き残っている店舗もある。今回の追加関税は、それがどんなに小さなものであっても、これらの店舗が生き残ることをさらに困難にするだろう。俺は国際貿易の専門家ではないが、これらの関税による損害を直接目の当たりにしている。これはまだ始まりに過ぎない。嵐が過ぎ去った後、まだ市場が残っていることを願っています。
関税の影響を受けない国内や他のメーカーが市場に合わせて値上げしないだろうという考えは、歴史を無視したものである。俺たちは、関税が発表されるとすぐに、影響を受けていないメーカーが価格を引き上げるのを目撃している。インフレの例を見ても分かるように、いったん価格が上昇すると、どんな理由があっても下がることはない。市場はリセットされ、誰もがコストに関係なく利益を最大化するために飛びつき、動き続けるんだ」
3月には、トランプ関税が楽器メーカーに「壊滅的」打撃を与える可能性について、全米楽器商協会(NAMM)の社長兼CEOを務めるジョン・ムリンザックが米ビルボード誌のインタビューの中で語っていました。詳しくは
こちら。また同月には、米国の大手格付け会社のムーディーズは、フェンダーの信用格付けを引き下げました。ムーディーズは、トランプ米大統領の関税の影響を理由に挙げています。詳しくは
こちら。