ハート(Heart)は
レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)から大きな影響を受けていますが、アンとナンシーのウィルソン姉妹は、レッド・ツェッペリンのライヴを初めて観た時、あることに耐えらずに途中で観るのをやめて帰ってしまったという。
ナンシー・ウィルソン(Nancy Wilson)はポッドキャスト『100 Guitarists』のインタビューの中で、理由を明かしています。
「ジミー(ペイジ)はヴァイオリンの弓を弾いて、(テープエコーの名機)エコープレックスの魔法をかけていた。エコープレックスのリピートを使って空中から音楽を呼び出しているようなことをしていたんです」
一方、
ロバート・プラント(Robert Plant)は若い女性たちを赤面させていました。
「私たちは“信じられないわ、このシンガー。すごく挑発的”という感じだった。シャツは大きく開いていて、胸はむき出しで、ジーンズはかなり(股上が浅い)ローライズだった。彼はとても思わせぶりな際どい動きをしていて、私たちはちょっと衝撃を受けました」
ナンシーが説明したように、ウィルソン姉妹は当時、純真なティーンエイジャーでした。プラントのような性的な雰囲気をまとったものを見たことはありませでした。
「当時、私たちは小さなフォークバンドをやっていた。私たちは郊外出身だったので、どちらかというと保守的なヒッピー少女だったんです。(レッド・ツェッペリンは)とても挑発的で、ひわいでした。それに彼は“俺のレモンを絞ってくれ”なんて歌っていたので、私たちは“もう!ここから逃げ出さなきゃ!”って感じでした。私たちは、ただただショックを受けて、グリーンレイク・アクア・シアターでのレッド・ツェッペリンの公演を途中で出て行ったのよ」
ウィルソン姉妹がレッド・ツェッペリンを初めて聴いたときの衝撃は大きかったかもしれませんが、姉妹はすぐにこのバンドの熱烈なファンになりました。