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ジョーイ・ラモーンの伝記映画をめぐる法廷闘争で公開を阻止するために訴訟を起こしたジョニー・ラモーンの妻が勝利 先行き不透明

2024/12/12 12:52掲載
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Johnny Ramone and Joey Ramone, photo by Michael Ochs Archives/Getty Images
Johnny Ramone and Joey Ramone, photo by Michael Ochs Archives/Getty Images
ラモーンズ(Ramones)のレガシーをめぐる法廷闘争のひとつ、ジョーイ・ラモーン(Joey Ramone)の伝記映画『I Slept With Joey Ramone』をめぐる闘争で、公開を阻止するために訴訟を起こしたジョニー・ラモーン(Johnny Ramone)の妻リンダ・ミングス・ラモーン側が勝利しました。これにより、Netflixで公開を予定していたこの映画の先行きには不透明感が広がっています。

ジョニー・ラモーンの妻リンダ・ラモーンと、ジョーイ・ラモーンの弟ミッキー・リーは不仲で、ラモーンズのレガシーをめぐる法廷闘争が続いています。2人はラモーンズのビジネス取引のすべての側面を管理するラモーンズ・プロダクションズ・インク(RPI)の株主(この2人だけ)でもあります。

ジョーイの伝記映画『I Slept With Joey Ramone』(ジョーイ役はピート・デヴィッドソン、監督はジェイソン・オーリー)は、ミッキーの回想録『I Slept With Joey Ramone』(2009年)に基づいた作品ですが、リンダは1月、この映画を、ミッキーが「ラモーンズの歴史を一方的に語ったもの」を基にした「ラモーンズを題材にした未承認・無許可の伝記映画である」と主張して、公開を阻止するために訴訟を起こました。

今回の仲裁により、RPIの取締役であるデヴィッド・フライは、RPIの取締役を直ちに解任され、今後5年間は同じ役職に再選されることはできません。仲裁人はフライは「STX/Netflixとの契約をカミングス・ラモーンおよび/またはRPIの理事会に提示し、承認を得ることを怠ったことで、注意義務、誠実義務、忠誠義務に違反した」と判断したとのこと。

映画はさらなる交渉を経て継続される可能性もありますが、フライに対する決定は、伝記映画の実現に向けた道のりに障害を突きつけるものです。

リンダは米ビルボード誌に寄せた声明の中で、こう述べています。

「感激している。これでようやく前進し、史上最高のバンドのレガシーを創造し、拡大していくことができる。このレガシーを守ることは、私にとって単なる責任ではなく、個人的な使命なのです。私は、夫と彼のバンドが音楽、文化、そして世界中の何百万人もの人々の生活にもたらした素晴らしい貢献を称え、守ることに人生を捧げてきました」

なお、1月にリンダが訴訟を起こした後、8月にはミッキーがリンダを相手取り、ラモーンズの商標権を侵害し、バンドのレガシーを悪用しているとして訴訟を起こしています。