Charlie Watts, Bill Wyman
元
ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)の
ビル・ワイマン(Bill Wyman)は、金属探知機愛好家であること、チャーリー・ワッツが亡くなった時にストーンズは解散すると思っていたこと、ストーンズの最新アルバム『Hackney Diamonds』に参加した経緯、キース・リチャーズはかつて殺到した女の子たちにスカーフで首を絞められて窒息寸前になったことを、英Classic Rock誌の最近のインタビューの中で語っています。
Q:ストーンズ・マニアが最高潮に達したとき、命の危険を感じたことはありましたか?
「何度かあった。一度はロサンゼルス郊外で、5000人のファンたちの前で演奏を終えてスタジアムを出たとき、リムジンの運転手が出口を間違えてしまい、そこから出られなくなってしまった。すぐに車はファンたちに囲まれ、トランクや屋根に登られ、窓を叩かれ、俺たちは床に寝転がって足で屋根を押さえなければならなかった。完全に包囲されてしまい、外の空気を吸うこともできなかった。本当に恐ろしかった。その後、警察が来て、棒を振り回しながらヘリコプターへの道を開けてくれた。
キースはスカーフをいつも巻いていて、ある時、女の子たちがそのスカーフの両端をそれぞれ持って、引っ張って離さなくなったことがあった。キースは窒息寸前だった。服は引き裂かれ、髪の毛を大きく引き抜かれる、そんな瞬間もあった。でも、怖いとか、恐ろしいとか、本当に危険だとかいう感じではなく、結局は、ただ笑い飛ばすしかなかった」
Q:ストーンズを脱退した時、彼らがこれほど長くバンドを続けるとは思っていましたか?
「チャーリーが去った時、俺は彼らが解散するだろうと思っていた。本当にそう思っていた。ベースは代えることはできても、彼のカリスマ性や、彼がどんなに素晴らしい人物だったかを考えると、チャーリーの代えはいないと思っていた。だが、彼らは続けたので、俺は驚いた。がっかりしたとは言わないが驚いた。彼らにとっては良い時期だったと思うけど…でも、他にやることがないからそうしているんじゃないかな?
俺は常に6つの異なることをやっていて、それをするのがとても幸せだが、彼らはそうは思わないだろうね。まあ、ロニー(ウッド)はアートを第二のこととしてやっているし、ミック(ジャガー)は映画や他のことを試してみたけど、あまり成功していないし、ソロ活動も期待通りの成果は出ていない。だから彼らはただ…常にストーンズなんだ」
Q:チャーリーを失ったのは衝撃的だったに違いありません。
「俺たちはずっと親しかった。俺がバンドを去ってから彼が亡くなるまで、俺たちは毎週顔を合わせていた。彼は家まで来てくれて“ビル、お茶を一杯飲ませてくれないか”と言い、俺たちは1時間か2時間ほどおしゃべりをした。
ストーンズがチャーリーをフィーチャーした曲(昨年のアルバム『Hackney Diamonds』収録の“Live By The Sword”)を録音した際には、ミックとプロデューサーのアンドリュー・ワットが俺に演奏を依頼する電話をくれた。俺は喜んで引き受けた。1曲だけね。
その曲にはあまり魅力を感じなかったし、彼らのやり方にもあまり惹かれなかった。 ギターだらけで、空気がない。 間もなければ、隙間もない。 本来なら2本しか入らないギターが8本くらい入っている。 もっとシンプルにできたはずだ。でも、それが彼らのやり方なんだ。ベースを入れるスペースが十分になかったので、俺にとっては難しかったよ。
自分のパートを終えて満足した後、俺は言った。“俺ができる他の曲はある?”。すると彼らは“もう一曲ある”と言ったのでセッティングして、俺はその曲でベースを弾いた。彼らからは“次のアルバム用にとっておこう”と言われたので、次のアルバムにも参加するかもしれない。 エルトン(ジョン)が俺の後に参加してピアノを録音したので、彼と少しおしゃべりをしたけど、彼のピアノはあまり聴こえない。トラックが非常に込み入っているので、ちょっとした音があちこちにあるだけだ。でも、またチャーリーと一緒に仕事ができたので、やってよかったと思っている。それが俺が参加した唯一の理由だ」
Q:あなたは歴史に大変詳しく、熱心な金属探知機愛好家でもあります。 それはどのようにして始まったのですか?
「俺が(中世の領主の)邸宅を購入した際、配管の整理をしている作業員が16世紀の美しい水差しを見つけたので、おそらく他にも何かあるだろうと考えたんだ。それで金属探知機を購入し、庭で考古学を始めた。リチャード1世時代の銀貨や紀元前5000年の葉の矢じりなど、素晴らしいものを見つけた。それから、俺たちの村でローマ時代のものを見つけた。農夫に頼んで畑に入らせてもらい、探知機を使って探したところ、ローマ時代のコインを見つけた。それがきっかけで本格的に考古学にのめり込み、『Bill Wyman’s Treasure Islands』を書いたんだ」
Q:金属探知機を使って見つけた中で最も印象的なものは何ですか?
「リチャード3世の時代のハーフ・ノーブル金貨。騎士の1年分の給料に相当するものだよ。俺はこれまでに3枚の金貨と約60枚の銀貨を見つけたが、このハーフ・ノーブル金貨は特別だった。この金貨は、畑にただ転がっていたんだ。2インチほど沈んでね」