プロデューサーを務めるのは、『タクシードライバー』、『キング・オブ・コメディ』、『グッドフェローズ』など数えきれない作品を手掛けてきたマーティン・スコセッシ。ジョージ・ハリスンの妻オリヴィアから依頼を受け、2011年公開『ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』を監督し、意外にもビートルズとの関りは深い。さらに、ポール・マッカートニーとリンゴ・スター、さらにジョージの妻オリヴィア・ハリスン、ジョンの息子ショーン・オノ・レノンらもプロデューサーとして名を連ねる本作はファン必見の1作だ。 本作の映像は、アメリカン・ドキュメンタリーの金字塔『セールスマン』などで知られるアルバート&デイヴィッド・メイズルズ兄弟によって撮影された貴重な映像をもとに、『ザ・ビートルズ: Get Back』(2021年)の修復も手掛けたニュージーランドのパーク・ロード・ポストによって4Kで美しく復元された。さらに、ワシントン・コロシアムで行われたビートルズ初のアメリカ・コンサートと「エド・サリバン・ショー」出演時のライブパフォーマンスは、同じく『ザ・ビートルズ: Get Back』に携わったウィングナット・フィルムズがデミックス、ビートルズ最後の新曲「ナウ・アンド・ゼン」をポールと共同プロデュースしたジャイルズ・マーティンによってリミックスされた。『ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』で編集を務めたデヴィッド・テデスキが、今作では監督を務めるなど、様々な形でビートルズに関係のあるスタッフたちが集結しているのも見どころの1つだ。