Ernie Isley: Karen I. Hirsch/ZUMA.
アイズレー・ブラザーズ(Isley Brothers)の
アーニー・アイズレー(Ernie Isley)が
ビートルズ(The Beatles)を語る。アイズレー家に居候していた
ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)と一緒に1964年の『エド・サリヴァン・ショー』を観て衝撃を受けたこと、数年前に
ポール・マッカートニー(Paul McCartney)と出会って「もしアイズレー・ブラザーズがいなかったら、ビートルズは今でもリバプールにいただろう」と言われたことなどを米Guitar Worldのインタビューの中で振り返っています。
1960年代半ば、当時無名だったジミ・ヘンドリックスはアイズレー・ブラザーズのツアー・メンバーに抜擢され、泊まる場所がなかったため、アイズレー家に居候しました。詳しくは
こちら。当時、アーニーは10代前半の少年でした。
「1964年にビートルズが初めて『エド・サリヴァン・ショー』に出演した夜、ヘンドリックスは我が家にいた。僕はソファの左側にいて、マーヴィン(アイズリー)は右側に、そしてジミは真ん中にいた。
我が家では稲妻が走ったような衝撃だった。僕たちはあのパフォーマンスを目にしたんだ。それから数日後、我が家でバンドミーティングが行われ、長兄のオケリー(アイズリー)が立ち上がって、こう言った。“すべてが変わった。このイギリスのグループ、ビートルズは、いんちきじゃない。ロックンロールの観点では、僕らは大丈夫だとは思えない”」
アイズレー・ブラザーズも、ビートルズも、「Twist and Shout」のカヴァー・ヴァージョンをヒットさせました。アイズレーは1962年にこの曲を録音してリリース。ビートルズによるカヴァー・ヴァージョンは、アイズレーにインスパイアされたもので、この曲をさらに広めました。
数十年後、アーニーはアイズリー・ブラザーズに衝撃を与えたミュージシャンの一人と対面しました。
「数年前、僕たちは、ある家族が所有するニューヨークの赤ワインのワイナリーにいた。アイズレー・ブラザーズはエンターテイメントの一環として参加していて、パフォーマンスしたり、ステージを降りてセルフィーを一緒に撮ったり、そんなことをしていた。僕が自分のテーブルに戻ると、妻が“ポール・マッカートニーがあそこにいるわよ”と教えてくれたんだ」
アーニーはポールのテーブルに向い、そして彼の肘を軽くたたきました。
「彼は立ち上がって、身を乗り出して、僕にハグをしてくれた。
お互いの耳元で叫び合い、僕は“ポール、ジョージ、リンゴ、ジョン、君たちは本当に素晴らしい!”と叫びました。すると彼は“アーニー、もしアイズレー・ブラザーズがいなかったら、ビートルズは今でもリバプールにいただろう”と言ってくれたんだ」
その後、2人はステージに上がり、初めて一緒に演奏しました。彼らが選んだ曲は、もちろん、「Twist and Shout」でした。