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メタリカのカーク・ハメット、曲が書けなくなるスランプにはどう対処?/今でも批判に傷つくことはある?等に返答

2024/10/01 15:24掲載
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Kirk Hammett
Kirk Hammett
メタリカ(Metallica)カーク・ハメット(Kirk Hammett)はTotal Guitarの新しいインタビューの中で、曲が書けなくなる「ライターズ・ブロック」にはどう対処しているか? 曲作りは曖昧な芸術だと考えているか? キャリアのこの段階になっても、批判に傷つくことはあるか?などに返答しています。

Q:心をクリアにするというのは、あなたにとってソングライティングの鍵でもあるのでしょうか?

「その通り、100%そうだ。それが俺のやり方で、いつもやっていること。本当にとてもシンプルなんだ。これには難しい科学や長年の経験は必要ない。ギターを始めて2週間の人でもできる。ただ座って、心をクリアにして、目を閉じて、リラックスする。そして、ただ弾き始めて、耳を傾けるんだ。俺は演奏されている音を聴いている。ギターは見ていない。ただ音を聴いていると、アイデアが浮かんでくる。“よし!最初の音と4番目の音はいい。この音でいこう。2番目と3番目はどうしょう?何を変えようか?”。そして、アイデアが浮かんでくるだよ」

Q:曲が書けなくなる「ライターズ・ブロック」にはどう対処していますか?

「過去や終わったことについて考えないこと。未来や、これからやらなければならないことについても考えないこと。ただその瞬間に何が掴めるかを考えるんだ。俺はそうやって曲を書いている。以前のように行き詰まることがなくなったので、より多作な作曲家になったと思うよ。以前は、何カ月も何カ月も作曲に行き詰まり、何カ月もリフが書けずにイライラして、ギターを叩き壊そうかと思ったこともある。でも、今はそんなことはもうない」

Q:曲作りは曖昧な芸術だと考えていますか?

「すべては実験であり、それが全体を前進させ、推進させ、より勢いを与え、それを最後までやり遂げるための勢いを与えている。俺たち全員が意識していることで、あまり語られることのないことの1つは、何かを思いつき、曲を作ろうとするとき、曲に手を加えることと、曲をより良くすることは違うということ。

曲がある。パートがある。それに何かを加える。それが必ずしも曲を良くするとは限らない。そうなる場合もあるが、たいていはそうならない。ここで立ち止まって“これはただ曲に何かを加えているだけだ。必ずしも曲を良くしているわけではない”と自分に言い聞かせなければならない。多くの場合、僕たちは曲そのものに戻って、徹底的にアレンジし直し、編集する。曲から2分ほど削ることもあるよ」

Q:キャリアのこの段階になっても、批判に傷つくことはありますか?

「ツアーをして、アルバムを作って、レコーディングをしているのなら、下手なわけがない、というのが俺の考えだ。だから“こいつは最低だ!あいつは最低だ!”と言う人たちにはいつも困惑させられる。なあ、いいこと教えてやるよ。下手くそじゃ、今の地位にはたどり着けないんだ! わかったか?

こういう人たちは、その人の音楽的な才能の10%しか見ていないんだ。信じられないよ。本当にクソ下手な人なんていないと思う。最近では、下手なギターソロはもう存在しないと思う。みんな昔よりずっと上手くなっているからね。60年代には下手なギターソロがあったよ。ポップ・ソングの中にもあった!“うわっ、惜しい。次!”ってのがね。でも、それは過去のこと。良いことだよ」

Q:そして今、プレイヤーとしての自分はどこにいると感じていますか?

「テクニックを見るのは好きだけど、いつも決まった演奏をしなければいけないというプレッシャーがあるような状況に置かれたら、うんざりするだろうね! 俺は、自分の好きなように弾きたいし、即興で弾きたいときに即興で弾きたい。俺はパッケージの一部なので、曲のために演奏したい。それは俺から始まるものでもないし、僕で終わるものでもないんだ」