David Bowie and Carlos Alomar - GETTY IMAGES
デヴィッド・ボウイ(David Bowie)、
ジョン・レノン(John Lennon)、
カルロス・アロマー(Carlos Alomar)による共作曲「Fame」。アロマーはGuitar Worldの新しいインタビューの中で、レコーディング・セッション時にあった「大きなジレンマの瞬間」を回想。アロマーはボウイとレノンに食事に誘われて行きたかったが、ちょうどその時に頭の中で音楽が聴こえたため、「Fame」のギターパートの作業に専念するために断ったことを振り返っています。
アロマーは、アルバム『Young Americans』のプロデューサーであるハリー・マスリンとすでにスタジオにいたところへ、ボウイがジョン・レノンを連れてやってきたと語っています。
「彼らが入ってきた時、その場が完全に止まったような感じだった。僕はレコーディングをやめて、そのあと、そこには僕たち3人だけが残った。デヴィッドは僕が作っていたトラックをジョンに聴かせた…。とはいえ、彼は耳を傾けてはいたものの、デヴィッドとの会話に完全に夢中で、笑いが止まらなかった。
僕は彼(レノン)が大好きだった。彼は親しみやすく、気難しいところはまったくなかった。彼はシンプルなギター・パートを演奏した。彼は協力的で、グルーヴを乱すようなことは一切しなかったよ」
しかし、良い雰囲気にもかかわらず、アロマーはこのセッションで難しい決断を迫られた時があったと振り返っています。
「デヴィッドが“一緒に食事に行かないか?”と誘ってくれたんだよ! でも、僕は大きなジレンマに直面したんだ。
頭の中で特定の音楽が聴こえていたので、ジョンとデヴィッドと話をしに行って、お酒や彼らとの会話に夢中になって自分を見失うのは避けたかった。僕は断って、ギターパートに取り掛かって自分のアイデアを完成させることにしたんだ。
彼らが戻ってきたとき、デヴィッドは僕が作ったものを聴いてくれて、僕が短期間でこれほど多くのことをやったことにとても感銘を受けていた。
彼は気に入ってくれて“このギターのパートを入れてみようか”と言った。完璧なボウイのパートだった。あの歪んだワンラインのギターが、ファンキーな透明感をすべて突き抜けていた。あの1つのパートで、この曲は完成したんだ」