Neal Schon, Jonathan Cain
ジャーニー(Journey)の
ジョナサン・ケイン(Jonathan Cain)がバンドメイトの
ニール・ショーン(Neal Schon)に対して再び起こした訴訟の最初の審問が米国時間8月7日に行われ、ショーンの弁護士は「事実無根」だと反論しています。またケインの弁護士は審問で、ショーンによって「有害な内部環境が生じ、バンドは機能不全に陥り、危機に瀕している」と主張しています。
バンドのクレジットカードをめぐる2022年の訴訟と同様に、ケインが新たに裁判所に提出した書類には、ショーンが1日のホテル代上限が1,500ドルであるにもかかわず、限度額100万ドルのアメリカン・エキスプレスの口座を使い果たしたと訴えています。訴状では、ショーンは「1泊につき最高1万ドルを使った」と主張しています。
また訴訟では、ショーンがバンドの借金返済を妨げているとも訴えています。一時期、ジャーニーの財政は混乱し、現在進行中のスタジアム・ツアーの間、スタッフとプロダクションに支払いができなかったと言われています。
ケイン側は、ジャーニーのツアー運営を監督するためにケインとショーンが共同で設立したツアー・マネージメント会社のフリーダム2020を再建することを望んでいます。現状、この会社にはケインとショーンの2人しか取締役がいないそうで、同数票をなくすために、裁判所命令の管理人が3人目の取締役として行動することを求めています。そうでなければ、バンドは近いうちに財政的な清算の日に直面することになるかもしれない、とケイン側は示しています。
しかし、ショーンの弁護士ジャック・ヨスコヴィッツは、デラウェア州の大法院で7日に行われた審問で、J・トラヴィス・ラスター判事にこう述べています。
「会社が財務上の義務を果たせないとされることから、取り返しのつかない差し迫った損害に直面しているという申立人の申し立ては、事実無根です」。より詳細な回答書は8月12日に提出される予定です。
ケインの訴えによると、ショーンはプライベート・ジェット機にも数十万ドルの請求書を出しており、個人的なことに会社のクレジットカードを使用していると主張しています。ケインの弁護士によると、こうした予期せぬ出費が、激しい予算圧迫を生んでおり、ジャーニーはツアーのクルーやプロダクション・メンバーに対する義務を果たせなくなっているという。
ショーンの弁護士は「我々のクライアントは管理ミスを否定している」と述べ、バンドの機能不全はケインが作り出したものだと付け加えています。弁護士は特に、ジャーニーに損害を与える可能性がある、ケインの公の主張に言及しました。
フリーダム2020はケインとショーンの2人が株式の50%を保有していますが、ショーンが社長を務めています。審問で、ケインの弁護士シドニー・リーベスマンは、ショーンはその役割を「やりたいことは何でもできる」と考えていると主張。その結果、バンドは「機能不全に陥っている」と主張し、「バンドは危機に瀕している。ダメージはツアー中に起こっている」とも述べています。
また今回の審問では、金銭面以外の部分にも、ジャーニーの「Wheel in the Sky」の演奏中にケインがリズム・ギターを弾くべきかどうかといった問題など、ケインとショーンの間に意見の相違があったことも明かされています。
ケインの弁護士は、こういうことがツアー中に「有害な内部環境」を作り出したと主張。さらに「バンドのビジネス・マネージャー、リード・ヴォーカリスト、クルー・メンバーは、大規模な国際ツアー中、バンドのパフォーマンスに集中するよりも、ディレクターたちの争いの渦中に巻き込まれ、自分たちの仕事に影響が出ることを恐れ、どちらかのディレクターに同調するよう圧力をかけられている」とも述べ、その結果、「バンドは複数のクルー・メンバーを失った」とも述べています。
英メディアによると、ジャーニーは2024年秋のイギリスとアイルランドでの公演を「バンドがコントロールできない状況のため」として突然キャンセルしました。この背景にどのような理由があるのかは明かされていません。ジャーニーは現在、全米ツアー中ですが、これらの日程に影響はありません。ジャーニーはキャンセルしたUK&アイルランド・ツアーの前に、10月19日(土)~10月24日(木)の間、ジャパン・ツアーを行う予定です。