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スティーヴィー・ワンダーがジェフ・ベックに「Superstition」を譲るのをやめるように説得したことをロバート・マーゴレフが回想

2024/06/20 11:11掲載
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Stevie Wonder / Talking Book
Stevie Wonder / Talking Book
スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)の「Superstition(邦題:迷信)」は当初、アルバム『Talking Book』のセッションに参加したことへの返礼としてジェフ・ベック(Jeff Beck)に提供する予定だったのは有名な話。スティーヴィーにシンセサイザーの魔法をもたらし、『Talking Book』の制作にも参加していたエンジニア/電子音楽の先駆者のロバート・マーゴレフは、当時スティーヴィーの周囲の人々は提供に反対で、譲るのを説得しなければならなかったという。Anthony Marinelli Musicの新しいインタビューの中で振り返っています。

「あれはエレクトリック・レディ(スタジオ)時代のことだった。ジェフはバンドのツアーを終えたばかりで、スティーヴィーはまだツアー中だった。スティーヴィーが街に戻ってきたとき、二人はスタジオで顔を合わせた。スティーヴィーは“もし僕のアルバムで演奏してくれたら一曲あげるよ”と言っていた(ベックは“Looking for Another Pure Love”でギターを弾いた)。彼は最初、すでに録音されていた“Superstition”を彼にあげるつもりだった」

しかし、マーゴレフによると、当時スティーヴィーの周囲の人々は、このアイデアを好ましく思っていなかったという。

「私とマルコム(セシル/ 『Talking Book』のプログラミング、エンジニア、共同プロデューサー)を含む制作に参加していた人たちは“スティーヴィー、君がこの曲をやるべきだ。この曲を誰にも渡してはいけない”と説得した。でも、そうこうしているうちに、ジェフ・ベックがドラムを演奏したデモ版が作られたんだ。私たちの聞いた話によると、結局、それを聞いたベリー・ゴーディが“スティーヴィー、そんなことをするな。この曲は自分のために取っておけ”と言ったそうです」

その後、「Superstition」はアルバム『Talking Book』に収録。多くの国でシングル・カットされ、全米シングルチャートでは1位を記録しました。ベック・ヴァージョンはベック・ボガート&アピスのデビュー・アルバム(1973年発売)に収録されています。