ブラック・サバス(Black Sabbath)の
ギーザー・バトラー(Geezer Butler)はRock Cellar Magazineの新しいインタビューの中で、初めてキッスを観たときの衝撃を振り返っています。
それは1975年のことで、キッスがサバスの全米ツアーのオープニング・アクトを務めた時でした。
「キッスは70年代半ばに何度か俺たちのコンサートのオープニングをやってくれた。キッスはステージ演出を初めて取り入れたバンドだった。キッスが登場するまでは、ブラック・サバスのようなバンドはただステージに上がってプラグインして演奏するだけだった。パイロ(火気を使用する演出)を使ったのはキッスが初めてだった。あんなの見たことなかった。その衝撃といったら。彼らは俺たちのサポートアクトで、ヘッドライナーでもなかった。俺は楽屋を出て彼らのライヴを見に行った。ステージから炎が出たり、とにかくすごいことになっていた。“大変だ、何が起こっているんだ?”という感じだったよ。
それは、みんなにとって全く新しい方向性だった。みんな、キッスが登場した後はステージ演出について考え始めなければならなかった。彼らの後のステージは大変だった。俺たちはただ普通のバンドとして、エフェクトも何もなしでステージに立ったんだけど、他のみんなはキッスを見て、まだ口を大きく開けたままだった。俺たちは“一体何が起こったんだ?”って感じだった。
キッスの後に続くのは不可能だった。彼らの演奏を見ているとき、音楽にすら耳を傾けることができなかった。ただただ、そのステージ演出に圧倒されたんだ。二度とキッスにサポートを頼まないことを心に誓ったよ」