David Bowie / The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars
デヴィッド・ボウイ(David Bowie)『The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars(邦題:ジギー・スターダスト)』のアルバム・カヴァーでボウイが手にするギターは、ボウイ自身のものではなく、隣人から借りたものでした。ボウイは隣人に何のために借りたのか正確には伝えていなかったという。ボウイにギターを貸した人物が、英Uncut誌の新しいインタビューの中で当時を振り返っています。
このギターは、ロンドンの南東部郊外にあるベッケナムに住んでいたマーク・プリチェットのもので、彼はボウイによって結成されたバンド、アーノルド・コーンズ(Arnold Corns)のメンバーでした。ボウイはこの町に5年間住み、よくプリチェットの家を訪れては音楽機材を借りていました。
ある運命的な日、ボウイは写真撮影のためにギターを貸してくれないかと頼みますが、それがアルバム・カヴァーのためとは言わなかったようです。
「デヴィッドは僕のギター・コレクションを知っていて、アーノルド・コーンズのセッションで使った真っ赤なギブソン・レスポールがあることも知っていた。それは僕がルイシャム・ハイ・ストリートで買ったものだった。彼は、やめるわけにはいかないので、写真撮影のために僕の赤いレスポールを貸してくれないかと言ったので、僕は世話をしてくれるならと言った。それから彼は夜の街に消えていった」
翌日、ボウイはギターを返却しましたが、詳細は曖昧にしたままでした。プリチェットによると、ギターは湿った状態で返却されたという。ボウイは屋外での撮影に使用したため、雨が降ったのだと説明したという。彼は謝って家に帰りました。その後、プリチェットはその撮影が何のためだったかを知ります。
「彼は(写真撮影が行われた)ヘドン・ストリートで僕のギターを持って跳ねていたんだ。ジギーは盗んだギターを弾いていたんじゃない。借りたものだったんだ」
プリチェットは最終的にこのレスポールを売却したという。