マイク・ポートノイ(Mike Portnoy)が復帰した
ドリーム・シアター(Dream Theater)。なぜ他のメンバー4人はポートノイの復帰を望んだのか? またポートノイが戻ってきたことでバンドはどう変わったのか? 米ローリング・ストーン誌の新しいインタビューの中で話しています。
なぜ4人はマイクの復帰を望んだのですか?と尋ねられたメンバーはこう答えています。
ジェイムズ・ラブリエ:
「バンドを最強の状態に戻す必要があったから」
ジョン・ペトルーシ:
「それは1つの特別なことではなく、一連の人生の出来事のようなもので、有機的な結論に至ったんだ。みんなで話し合った。“ああ、これなら今すぐにでも納得できる”という感じだった」
ジョーダン・ルーデス:
「たくさんの要素が絡み合っていて、それぞれが特別な関係を持っている。そして、そのすべてがひとつになった瞬間だった。“あのさ、これをやらない。今がその時だよ”とね」
ジョン・マイアング:
「確信に満ちた瞬間だった」
ペトルーシ:
「まるでアルバムのタイトルみたいだな(全員爆笑)」
ペトルーシ:
「マイクがバンドを脱退したとき、僕たち全員にとってトラウマになった。どうやってキャリアを前進させていくかを考えなければならなかった。そして、過ぎ去った年月は癒しの期間でもあった。あんなことが起こって、1週間後には突然、みんな親友になっているなんてことはないからね。そこには癒すべきトラウマがあった。13年という歳月は、そのトラウマを癒すのに十分な時間だった。僕たちは兄弟のように愛し合っているんだよ」
また同じインタビューの中で、メンバーたちは「マイクが戻ってきて、バンドはどう変わりましたか?彼は変わった?みんな変わった?」と尋ねられて、こう答えています。
ポートノイ:
「2010年に脱退してから、俺はずいぶん変わった。あの頃は、コントロール・フリークだった。とても強迫的で、いろいろな要素をコントロールしていた。でも、この13年間、ドリーム・シアター以外でやってきたことはすべて、もっとチームプレーヤーになる方法を教えてくれた。この数年間、他の87のバンドと一緒に演奏する経験を積んできたけど、どのバンドもケミストリーやダイナミズム、個性が違うんだ。それが自分を成長させてくれたと思う。俺にとって(復帰は)、この新しいケミストリーにどう溶け込むかという学習プロセスのようなものなんだ。まるで、40年経って、俺が新人になったみたいだ」
ペトルーシ:
「僕たちは確かに“OK、今のバンドは君が去ったときのバンドとは違うんだ。物事の進め方が違う”というような難しい会話をした。(ポートノイ脱退後)再編成して物事を把握するのに数年かかったけど、僕たちは本当に全てがうまくいくようになった。マイクはマイクで素晴らしい。彼はずっと冷静だ。(ポートノイの方を向き)(マイクは)“こんなことをしてもいいのかな”とか、ちょっと面白いことも言うんだよ。そこまで気を使わなくてもいいんだけど、ありがたいね。彼からは、とてもリスペクトしているように感じるよ。リセットされたような感じだね」
マイアング:
「誰もが持っている成熟というものがある。より忍耐強く、より円熟し、お互いに感謝し、互いの持ち味を認め合う。僕たちは、グループのダイナミズムさについて話し続けている。多くの人が一緒にいて、それが本当に機能し、前進するためには何が必要なのかについてね。僕たちは、素晴らしいアルバムを作り、一緒にいることを楽しみ、真の優雅さを持って次の段階に入るための要素がそこにあると感じているよ」
Q:音楽的に何か違いを感じますか?
ポートノイ:
「俺たちが書いてきたものはすべて、ドリーム・シアターの名曲やアルバムのように聴こえる。スタイルはここにある。ケミストリーは同じだ。人も要素も同じだ。すべてがなじみのあるものに感じられ、聴こえる」
ペトルーシ
「彼の演奏には成熟度がある。叩き方、流れ、グルーヴ、フィーリング。もともと素晴らしかったけど、さらに良くなっている。新しいドラム・トラックをカッティングするとき、一発目から素晴らしいんだ」
ポートノイ:
「ああ、ありがとう」
ルーデス:
「ドリーム・シアターがファンから本当に愛されている理由のひとつは、心からのものであろうとしていること、そして良いメロディーを愛していることだと思う。エモーショナルな音楽を演奏することを恐れない。マイクがバンドに戻ってきたことで、彼がどんな人間なのか、そして今どんな人間なのかが、僕たちにさらなるエネルギーを与えてくれているんだよ」