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クイーンのブライアン・メイ、ジョン・ディーコン作「Another One Bites the Dust」の誕生を回想

2024/03/14 14:35掲載
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Queen
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クイーン(Queen)ブライアン・メイ(Brian May)は、米Guitar Worldのインタビューの中で、クイーンの名曲を振り返っており、ジョン・ディーコン(John Deacon)作の「Another One Bites the Dust(邦題:地獄へ道づれ)」の誕生についても語っています。

Q:この曲はシックやナイル・ロジャースの影響を受けていると考えていいのでしょうか?

「この曲はジョン・ディーコンの世界そのものだよ。彼はそれに夢中だった。彼は僕たちよりもずっとファンクにはまっていて、それを僕たちの活動に持ち込んでくれた。とてもディーシー(ジョン・ディーコン)らしいし、ナイル・ロジャースの影響も多く受けている」

Q:ディーシーの曲として、彼はアレンジ全体にどれだけの影響力を持っていたのでしょうか? この曲で何を演奏するべきか、彼はどの程度あなたに指示したのでしょうか?

「まあ、そもそも僕は全く参加していなかったと思うよ! 彼は自分が望むものにすることに必死だったからね。だからリズム・ギターは彼のもので、僕のものではない。あのファンキーなスタイル、それがジョンなんだ。彼はロジャーにディスコ・タイプのサウンドを求めた。それでロジャーはしぶしぶドラムにテープをたくさん貼って、とても硬い演奏をして、ディーシーはそれをループにした。だから、その時点で不自然になり始めた。でも、すごくいいループで、美しい。ベースもリズムもディーシーが担当した。

彼はフレディと一緒にヴォーカルを作った。ディーシーは歌わないから、フレディに歌詞を伝えて、ギターでその音を弾いていた。とても奇妙な作業だったことは想像できる。フレディはそれをとても気に入っていた。彼はただひたすらこの曲に打ち込んだ。そして血が出るまで歌った! 無理に高音を出そうとしてね、彼はこれが大好きだった。フレディは本当に原動力だった。

正直に言うと、他のメンバーの間ではあまり評判がよくなかった。ロジャー(テイラー)はこの曲をアルバムに入れたくなかったし、好きではなかった。ファンキーすぎるし、ロックっぽくない。僕はちょっと迷っていた。ちょっと楽しめたけど、明らかに僕が作るようなロックではなかった。“もう少しダーティなものが必要だ”と言ったのを覚えているよ。

それで、もっとグランジなギターを少しずつ弾き始めたんだ。当時はグランジという言葉はなかったと思う。でも、歪んだギターは明らかに僕だし、それがこの曲にアクセントを与え、別の次元を与え、少しロックっぽいところにもっていっている。

マイケル・ジャクソンがこの曲を聴いて“僕がやりたいことはこれだ”と言ったのを覚えているよ。『Thriller』に続く彼のアルバム全体は、ファンクとロックをまたいだ“Another One Bites The Dust”に深く影響を受けていると思う。マイケルは違う方向から同じ場所に来たんだ。とても興味深いよね!」

Q:ジョンがどんなギターを弾いていたか覚えていますか?あなたのギターを弾いたのですか?

「僕のギターじゃないよ。ストラトだったと思う。間違いない」

Q:それは面白いですね。ストラトの典型的な音には聞こえません。

「そうだね。まあ、彼に聞いてみてよ! 彼に話が聞ければね! 僕の記憶では、あれは新品のストラトだった。少なくとも僕はそう記憶している。彼が弾いていたのを覚えている。僕のスタイルじゃないけどね。

ライヴで演奏するとき、もっと難しいことのひとつなんだ。手首から自然に転がり落ちるようにしなければならないので、あまり頑張りすぎないようにしないといけない。音を正確に出さないといけない。燃え尽きすぎてもダメだし、うまくいかなくてもダメ。音を下げすぎてもうまくいかない。本当にクリーンでファンキーなサウンドを出すのは難しい。やっては止まるの繰り返しだね。たまに自分のやり方でやることもあるよ。

時々、ジョンの演奏方法に戻ることもある。この曲を弾いている時は、いつもジョンのことを考えている。僕はジョンにはなれない。だから自分のやり方でやる。アダム(ランバート)と一緒に演奏するパートでは、もう少しダーティにすることもできる。アダムと一緒にやるのは楽しいよ。彼は何か違うものを持ってきてくれるからね。

この曲は、何年経っても進化し続けている。だから、やるたびに少しずつ違う流れになっていくんだ。最近はもっと楽しくなってきた。自分たちのものにしたからだと思う。かなりヘヴィだ。今のところセットの序盤でやっているんだけど、これはかなり冒険的なんだ。最初の頃は考えられなかったような、セットのロック・パートにある。

この曲はクイーンの楽曲の中でとても重要な部分だ。おそらく、セールス的には過去最大の曲だろうね。よくわからないけど、それに近いはず」