“世界で一番ジミー・ペイジになろうとした男”日本人ギタリストのジミー桜井のドキュメンタリー映画『MR. JIMMY』。新たな本編クリップ映像2本が公開されています。
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本作はAbramorama社を通じて世界中の劇場に配給される予定。日本公開はまだ未定ですが、米国では9月1日より各地の映画館で上映されています。
この映画の製作、監督、編集は、ジミー桜井を8年間追い続けたピーター・マイケル・ダウドが担当しています。
ジミー桜井は、
ジミー・ペイジ(Jimmy Page) 本人からもその演奏を認められており、本作では
レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin) の音楽の使用が正式に許可されています。
ダウドはサイトConsequenceのインタビューの中で、映画の中でジミー桜井がジミー・ペイジ本人と対面し、人生を変えるような出来事があったことを語っています。
「映画の中で、アキオ(ジミー桜井)とペイジが東京の小さなクラブで対面する瞬間を見ることができる。ヨーヨー・マがバッハに出会ったようなものだ。そしてその瞬間は、アキオの人生を永遠に変えた。その夜、ペイジから受けた祝福と肯定は、アキオに日本を離れ、カリフォルニアに移り住み、やがて世界中のステージで演奏する自信を与えたんだ。
ペイジからそのような尊敬を得るために、アキオは30年間、レッド・ツェッペリンのライヴ・アレンジを丹念に研究し続けた。そして東京での一夜、すべてが結実した。ペイジがステージから20フィート(約6メートル)ほど離れた場所に座って見守る中、アキオは“Dazed and Confused”の26分のライヴ演奏をほぼ一音一音見事に再現した。それは、1973年にマディソン・スクエア・ガーデンで行われた公演への前代未聞のオマージュであり、ペイジはその作業に費やされたであろう数え切れないほどの時間を確かに認識していた。ギターの弓弾き、ギターとドラムの正確なインタープレイ、テルミンとヴォーカルの即興的な往復など、この曲には実に多くの動きがあり、まさにシンフォニックだ。ペイジがその努力を高く評価したことが、このドキュメンタリー映画での彼の楽曲の使用を承認する決断に影響したことは間違いない。まさに前例のないことだ。
この映画の制作には8年の歳月が費やされた。おそらく多くの人が、レッド・ツェッペリンの音楽に依存した映画を作ろうなんてどうかしていると思っただろう。私が世間知らずだったのか、狂っていたのか、あるいは何だったのかはわからないが、ただ、アキオの飽くなき純粋なオマージュの追求をとらえた美しい映画を作るためにベストを尽くそう、そうすればどうにかすべてがうまくいくだろうと思っていた。今となっては、それは簡単なことではなかった。しかし、私はいつも、アキオには、この物語には、そして確かにこの音楽には特別な何かがあることを知っていた。もし私がカメラでアキオの音楽的職人技に匹敵するものを作ることができれば、レッド・ツェッペリンの前例のない許可に値する特別なものを作ることができると思っていました」
なお、日本ではジミー桜井の飽くなき挑戦を追った本『世界で一番ジミー・ペイジになろうとした男』が2018年に出版されています
以下は以前に公開された映像
クリップ映像
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海外版トレーラー映像
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■『世界で一番ジミー・ペイジになろうとした男』
価格:1,944円(本体1,800円+税)
著者:田坂 圭(著)/ジミー桜井(著)
仕様:四六判 / 320ページ
発売日:2018.07.13
ISBN:9784845632510
<内容>
50歳で脱サラ、そして単身渡米、
ジミー・ペイジに憧れたギタリストの飽くなき挑戦
【あらすじ】
高校生の頃に初めて聴いたジミー・ペイジのレッド・ツェッペリン。本書の主人公であるジミー桜井は、少しでも本物に近づくために、ペイジの奏法、使用機材を研究し続ける日々を送っていた。いつしかそれはコピーの範疇を越え、自ら"リバイバル"(再演・再上映)を提唱するようになる。磨いた腕を試すべく50歳にして楽器メーカーを脱サラし、愛する妻を残して単身渡米。その先に待っていたのは、片道25時間の過酷なロード・ツアー、はたまた日本とは異なる華やかなトリビュート・バンドの市場だった。彼の抱いた夢は高校生の頃から何ひとつ変わっていない。そう、世界一のジミー・ペイジになることだ。
【出版社より】
本書はジミー・ペイジを追いかけ続けたひとりのギタリストの挑戦を記した自叙伝です。実際にジミー・ペイジ本人からもその演奏を認められ、現在はジェイソン・ボーナム(レッド・ツェッペリンのオリジナル・メンバーであるジョン・ボーナムの息子)のバンドの一員に大抜擢されるなど、今や世界中のツェッペリン・ファンから注目を浴びています。
とは言え、本書に記されているように、50歳までの彼の生き方は、ごく普通のギターキッズやロック少年、はたまたバンドか就職かと悩む若者や、週末のリハとライブに情熱を注ぐ社会人バンドマンと同じでした。かつてはツェッペリンのいちフォロワーでしかなかった人間が、今この瞬間にも世界の舞台でギターを弾いている事実......そして、ジミー桜井が貫くジミー・ペイジ道の先には、オリジナル・バンドを結成してメジャー・デビューすることだけが正解ではなく、従来とは異なる新たなギター・ヒーローのカタチみたいなものも見えてくるのではないでしょうか? 何より、音楽を志す人の多くが経験する誰かの模倣やコピー、再現の類だってれっきとした表現たるのだという彼の主張は、世のアマチュア・ギタリストを鼓舞する力強い味方になり得るはずです。
ジミー・ペイジのサウンドを再現するために、ペイジ本人とできるだけ同じ機材を使うというのも彼のポリシーで、今や数千万円の値を付ける1959年製のギブソン・レス・ポール・スタンダードを始めとする、こだわりのギター・コレクションを紹介するコーナーも必見です。
【本の内容】
●第一章 レッド・ツェッペリンに憧れて
少年時代/音楽の原体験/エレキ・ギターに開眼/地元で一番のギタリスト/レッド・ツェッペリンとの出会い/「コピー以上」を目指して/籾殻だらけのリハーサル・スタジオ/なぜジミー・ペイジだったのか
●第二章 ジミー・ペイジに向かう道
ペイジか、プロか、就職か/レイラ再び、上京再び/楽器業界での貴重な体験/ペイジのファズを作った男、ロジャー・メイヤー/ツェッペリンの原風景、イギリス/MR・JIMMY結成/可能性を再現するということ/再現芸術を阻む高い壁
●第三章 すべて楽器が教えてくれる
仕事とペイジ・サウンド研究の日々/ビンテージのサンバースト・レス・ポール/それでも何かが欠けている/ピックアップを解き明かせ/MR・JIMMYピックアップ/アンプ分析の底なし沼
●第四章 飛躍へのステップ
ジミー桜井を知ってるかい?/ペイジ風ギターの監修とシグネチャー・モデル/世界への布石、ヴォンゼップ/ニアミス/運命の分かれ道/ジミー・ペイジはあのドアを開けるのか/ミラクルな後日談
●第五章 運命を賭したアメリカ進出
確かな手応え、そして不安/プレイズ・ザ・ファームとザ・ブーズ/真夏のトライアル・ツアー/全米生中継/レッド・ツェッパゲイン加入を決めた使命感/渡米へのハードル、突破へのサポート/でかいぞアメリカ、過酷なロード/ミュージック・プロデューサーとして
●第六章 次なる夢への決断
栄光なき初陣/ペイジ探求を深めたレコーディング/究極の黒い龍を求めて/もっと究極の黒い龍を求めて/遠く霞む夢/もしも幻の夜があったなら/最終チェックポイント/胸いっぱいの愛を
●第七章 リバイバル・バンドの挑戦
危機一髪のビザ更新/新生MR・JIMMY/ゼロからのスタート/狂熱のウィスキー・ア・ゴー・ゴー/未来を拓く同志たち
●第八章 もっとペイジらしく、もっと自分らしく
レッド・ツェッペリンの血脈、ジェイソン・ボーナム/未知の体験/ヒーローたちのプレゼント/ギターが踊るストーリー/ペイジがくれたアイデンティティ
●MR.JIMMY's Gear Collection