10ccのオリジナル・ラインナップ時代を
エリック・スチュワート(Eric Stewart)と
グレアム・グールドマン(Graham Gouldman)が英Prog誌のインタビューの中で振り返っています。
■エリック・スチュワート
「シングルにしてもアルバムにしても、書いたもの、録音したもの、リリースしたものすべてが、スタジオに入るたびに全く違っていたという点で、ビートルズを受け継ぐ存在だったと思う。でも、ジョージ・マーティンのような存在がいなかったので、音楽的にも歌詞的にも驚くほど違ったアイデアを出し続けたけど、悲しいことに最終的にはバラバラになってしまったんだ」
■グレアム・グールドマン
「70年代のドキュメンタリーを作ると、みんなグラム・ロックやプログレについて語る。僕は10ccをそのどちらにも当てはめたりはしないけど、それでも自分たちが取り上げられないのは腹立たしいよ。
ロキシーにはブライアン・フェリーがいたし、クイーンにはフレディ・マーキュリーがいた。そんなフロントマンがいなかったのはわかっているので、自分たちをアピールできなかったのは仕方ないことだと思う。僕たちは社交的な性格ではなかった。常にポップの教授として知られていたし、それはある程度は気にならなかった。でも、僕たちは感情的な面よりも、音楽の科学的な面に興味があると思われがちだった。“I'm Not In Love”以上にエモーショナルな曲はないと思うんだ」
「スタジオに入って自信を持ってレコーディングすることができたのは、評価が非常に高かったから。僕たちは、みんなが作品を気に入ってくれると思ったし、実際にそう思ってくれた。自分たちのやりたいことをやる機会を与えてくれたことに、心から感謝している。そのことに不満を持つ人はいないと思う。僕たちは地球上で最も幸運な野郎だった」