40年間同じソロをライヴで演奏するのはどんな気分なのでしょうか?
メタリカ(Metallica)の
カーク・ハメット(Kirk Hammett)は「Master Of Puppets」のソロを含め、毎晩同じものをずっと演奏していることに飽きていると、Total Guitarの新しいインタビューの中で認めています。
「俺が言おうとしていることは、おそらく人々が嫌がるだろうが、毎回、“Master of Puppets”のあのクソギターソロを演奏しなければならないのは、俺を狂わせるんだ。
皆はあのギター・ソロが好きで、それを見に来る人もいる。それはそれでいい。俺らのキャリアの中で、あのソロはすべて固定されている。もうソロとは思っていない、パーツなんだ。僕はめちゃくちゃ飽きているけど、みんなが聴く分にはエキサイティングなんだ」
ハメットは言葉を明確にする前に一息入れ、こう続けています。
「ソロに飽きたのではなく、同じものをずっと演奏していると飽きるんだよ。いろんな批判や意見があるとも思うけど、そんなの気にしない。
“Fade to Black”のソロは、最初の8小節を弾いて、それから20、24小節ほど脱線して、最後の4小節で戻って来て、みんなが知っている部分を弾く。何を演奏するかわからない、この曲をライヴで演奏するときの一番の楽しみは、そこなんだ」
ハメットは新アルバム『72 Seasons』では、意図的にこれまでとは違うアプローチを取ったという。
「このアルバムでは、20から30のソロを即興で作って、ラーズ(ウルリッヒ)とグレッグ(フィデルマン/プロデューサー)に全部渡して、“君たちが編集してくれ!”と言うつもりで臨んだんだ。
ライヴでは全く違う演奏をすることになると思う。それが最近の俺のやり方だし、もしみんながそれを気に入らなければ、それはそれで大変だけど、アルバムで聴くのとは違うものを提供できるし、メタリカを見るたびに違うものを提供できることになる。
メタリカのライヴのチケットを買えば、さまざまなヴァージョンの曲が聴ける。アルバムそっくりのヴァージョンは聴けないんだ」
しかしライヴでソロを即興で演奏することにはリスクが伴うことを認めており、過去に代償を払ったことがありました。
「いつもは自分自身を驚かせるが、時にはクソみたいな失敗をすることもある。5万人の観客の前で失敗するのは恐ろしいことだが、それは一瞬だけで、その後は消えてしまう。そうすると、他のところで、できなかったことを埋め合わせることができるんだ」