エリック・クラプトン、ジョージ・ハリスン、ロジャー・ウォーターズなど、数多くのミュージシャンと共演した、ギタリストの
アンディ・フェアウェザー・ロウ(Andy Fairweather Low)。英ガーディアン紙のインタビューの中で、自身のキャリアを振り返り、多くのミュージシャンとの逸話を語っています。
ロウは、
ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)とジャムったときに「彼は横に来て“キーが違うよ”と丁寧に教えてくれたんだ」と振り返り、また、ロウがバッキングヴォーカルでアルバム『Who Are You』にした
ザ・フー(The Who)については、「キース・ムーンは素晴らしかったよ。彼はライオネル・バートと一緒に僕のライヴに来たんだ。“やあ”ってね。僕は彼の狂気に巻き込まれることはなかったけど、ピート・タウンゼントを目撃できたのは魔法のようだった。10代の頃にポースコールで見たときと同じ気持ちだった......それは今でも失われていないよ」と話しています。
80年代、ロウは
ジョージ・ハリスン(George Harrison)の邸宅にフォルクスワーゲン ポロでオーディションを受けに行きました。「彼は言ったよ。“そんなのを運転しなきゃいけないのか”てね。(オーディションは)うまくいった。日本公演の後、ジョージは“アンディ、君は第一候補じゃなかったんだ。君は7番目の候補だったんだ”と言い、そして、彼は“でも、正しい選択だったんだ”と言っていた。彼は僕を本当に、本当に良い気分にさせてくれたよ」と振り返っています。
ケイト・ブッシュ(Kate Bush)が彼女のアルバム『50 Words for Snow』のために歌ってほしいと電話をかけてきたとき、彼は冗談だと思ったそうです。「仲間の一人がジョン・マッケンローのふりをして電話をかけてきたことがあって、僕はそれに引っ掛かったんだ」と言い、そして「彼女は僕の声が好きだと言ってくれたんだ」と振り返っています。
ポール・ウェラー(Paul Weller)は2021年のアルバム『Fat Pop』のために「Testify」という曲をロウと共作しました。ウェラーはその際、彼に「君の髪はどこに行ったんだ?」と生意気な言葉をかけたという。
ロウは1989年には、マディソン・スクエア・ガーデンで行われたチャリティ・ライヴで
ボブ・ディラン(Bob Dylan)のバンドで演奏しました。「ボブはすばらしく、おしゃべりだった。彼はエリック・クラプトンのアンプラグド・アルバムの中の“Malted Milk”で僕が弾いた、あるコードについて知りたがっていた。彼は僕が誰なのか知っていたんだ」。またライヴ当日、ステージでディランは自分のバンドに向かって「ゴッドだ」と叫びますが、ロウと他のミュージシャンは「どの曲だ?彼にはタイトルにゴッドが含まれる曲を3曲もあるんだ!」と考え込んでしまったという。