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グラハム・ナッシュ、デヴィッド・クロスビーとの最後のコミュニケーションについて語る 「最後は少し親しくなっていた」

2023/02/09 16:29掲載
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Graham Nash and David Crosby. Image provided by publicity
Graham Nash and David Crosby. Image provided by publicity
デヴィッド・クロスビー(David Crosby)グラハム・ナッシュ(Graham Nash)は、50年来の親友でしたが、2016年頃には疎遠になっていました。ナッシュは新しいインタビューの中で、長い間ぎくしゃくしていたクロスビーとの関係が、彼が亡くなる直前に改善され始めていたと明かしています。

ナッシュは、非営利団体AARPのインタビューの中で、クロスビーが1月18日に亡くなるおよそ1週間半前に連絡があったと話しています。

「実は、私たちは最後のほうで少し親しくなっていたんだ。彼は私にボイスメールを送ってきて“謝りたいから、話す時間を作ってくれないか”と言ってきた。私は彼にメールで“わかった、君の時間の明日の11時に電話してくれ”と返信した。彼は電話をしてこなかった。そして、彼はいなくなってしまった」

ナッシュは、クロスビーは自分の死期を悟っていたのかと尋ねられると、こう話しています。

「彼はとても知的な人だった。彼はとても聡明な人だったから、自分が本当に最後のほうにいることを知っていてもおかしくはないだろうね」

クロスビーの音楽的才能について、ナッシュはこう話しています。

「デヴィッドの才能は、ミュージシャンとしての彼の信じられないようなユニークさだった」「彼は非常に独特な人だった。もちろん、私は多くのミュージシャンを知ってるし、これまでの人生で多くのミュージシャンの演奏を聴いてきた。でも、デヴィッドのような音楽とハーモニーに対する素晴らしいセンスを持った人を聴いたことがないよ。

彼の死は、まるで地震のようだ。自分が地震に遭ったとわかっていても、その後に別の小さな地震が起きる。彼の死はそのようなものだった。彼が亡くなってから2、3日経ってから、彼が本当に亡くなったのだと実感した。

デイヴィッドのための追悼式や礼拝があるかどうか、まだわからない。彼がいつ死んだのか、何のために死んだのか、誰も正確には知らない。彼がリハーサル中に2度目の新型コロナウイルスを発症したことは知っています。

私は今ウッドストックにいますが、ここに来る前にスティーヴン(スティルス)の息子のクリストファーが訪ねてきた。クリストファーはデヴィッドのバンドで演奏していた。

彼は、デヴィッドが幸せそうで、笑顔で、私たちが連絡を取り合っていたことがとても嬉しかったと言っていた。デヴィッドの息子ジェームスからも同じメッセージが届いた。彼は、私たちが連絡を取り合っていることにデヴィッドが興奮していたと言っていた」

Q:それ以上先に進まなかったのは残念ですが、十分に意義のあることだったようですね。

「私にとっては重要。とってとても重要なことだった。そのおかげで、デヴィッドの死が、少し楽になった。クロスビーは私の大切な友人で、50年来の親友だった。ニールの奥さんに対する彼の発言など、デヴィッドと私たちを隔てるものはあった。でも、彼が私に電話して、自分のしたこと、私を傷つけたことを謝ってくれるなら、彼の死を少しは受け入れやすくなった」

「私たちはいつも、天国や地獄があるのかどうかを知りたいと願っている。私たちは皆、苦しまずに安らかに死ぬことを願っている。私たちはそれらすべてを望んでいる。デヴィッドには、もっといい結末を迎えてほしかった。でも、彼が最後に幸せだったことで、私はそれを受け入れることができた」