米プログレッシブロック・バンドのカンサス(Kansas)を代表するヒット曲「Dust In The Wind(邦題:すべては風の中に)」。この曲が世に出るまでの軌跡を、バンド・メンバーのドラマーのフィル・イハートやギタリストのリチャード・ウィリアムスが、Ultimate Classic Rockのインタビューの中で語っています。
「Dust In The Wind」は1977年のアルバム『Point of Know Return(邦題:暗黒への曳航)』に収録されています。
当時のギタリスト、ケリー・リヴグレンは「Dust in the Wind」のラフ・ヴァージョンをバンドメンバーに披露したとき、彼は他のメンバーがこの曲を録音したがらないだろうと思っていました。
イハート: 「ケリーが“Dust In The Wind”を演奏してくれた時、僕たちはアコースティックな曲をフルでやったことはなかった。僕らの音楽の中には、アコースティックな間奏曲とかはあったと思うけどね。彼は“これはアコースティックな曲だから、みんなは多分好きじゃないだろうけど”と前置きしてから演奏したんだ」
「Dust in the Wind」は全米6位を記録し、その後トリプル・プラチナを突破しました。イハートは、カンサスが『Leftoverture(邦題:永遠の序曲)』の成功を「超えなければ」というさらなるプレッシャーを受けていたことを認めつつ、こう指摘しています。
イハート: 「“Point of Know Return”がチャートを駆け上がり、“Dust in the Wind”が世界中で爆発的に売れたことで、僕らは間違いなく成功した。これ以上望むものはない。とても幸運だったよ。
何年にもわたって、たくさんカヴァーされてきた...それはいつも嬉しいものだよ。ラップ・ヴァージョンの“Dust in the Wind”もあるんだ。それを聴いて“誰かが大変な思いをして作ったんだな”と思った。僕らの音楽をカヴァーする価値があると思ってくれる人たちには、いつも感謝している。お世辞抜きで、とてもクールだよ」