デヴィッド・ボウイ(David Bowie)が1977年10月14日に発売したアルバム『"Heroes"』。このアルバムをボウイと共同プロデュースした
トニー・ヴィスコンティ(Tony Visconti)は、発売45周年を祝して、このアルバムについて振り返っています。
「45年前、この素晴らしいアルバムがリリースされた。 デヴィッドはいつものように、歌詞もメロディーもなく、音楽のアイデアをスケッチしてこのアルバムを作り始めた。したがって、このアルバムの素晴らしい楽曲にインスピレーションを与えた驚異的なバック・トラックを用意したブライアン・イーノ、カルロス・アロマー、ジョージ・マーレイ、デニス・デイヴィスの功績は計り知れないものがある。そして、ロバート・フリップは1日ですべてのギター・パートを弾いた。彼らが帰った後、デヴィッドと僕は音楽の大理石を少しずつ削っていき、曲が浮かび上がってきた。 歌詞は、彼が最初の数行を持ってマイクに近づき、“もうちょっと考えるからテープを止めてくれ”と頼むこともあった。 タイトル・トラックは、ほとんどのファンが知っているように、バック・シンガーのアントニア・マースと僕がベルリンの壁のそばで短いキスをしているのをデヴィッドが見ているときに、インスピレーションを得たものである。バッキング・ヴォーカルはデヴィッドと僕がマイクの前に出て、いろいろ考えているうちに自然に歌えるようになったものだ。エンジニアのエドゥ・マイヤーは、壁を見下ろすコントロールルームで、このプロジェクトを成功に導いてくれた。このアルバムは、僕が最も好きなデヴィッド・ボウイのアルバムだよ」