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パンテラのダイムバッグ・ダレルはかつてマシーン・ヘッドのロブ・フリンのギターを破壊、その後ライヴ中に観客の前で詫びギターをプレゼントする

2022/10/05 19:22掲載
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Robb Flynn and Dimebag Darrell
Robb Flynn and Dimebag Darrell
マシーン・ヘッド(Machine Head)ロブ・フリン(Robb Flynn)はかつて、酔っぱらったパンテラ(Pantera)ダイムバッグ・ダレル(Dimebag Darrell)に自分のギターを破壊されたことがある。酔いがさめたダイムバッグは、そのギターの2倍の金額を払うだけでなく、マシーン・ヘッドのライヴ中に観客の前で壊してしまったことを詫び、さらに自身のシグネイチャーギターをプレゼントしたという。そのギターは一度盗まれるが、最終的にロブの元に戻ってきたという。ロブ・フリンは『Coffee with Ola』のインタビューの中で、この逸話について語っています。

ロブによると、この話は90年代後半のOzzfestツアーでのことでした。ダイムバッグ・ダレルは前日の夜から飲み続けて、パンテラのツアーマネージャーたちが「もうビールを一滴飲ませるな、そうしないとこのツアーは終わりだ! 」と言っていた状態でした。

「それでも彼は酒を探し続け、飲み続けた。そして、コール・チェンバーの演奏が始まった。俺はステージの片側にいて、ダイムバッグが反対側にいるのが見えた。

彼はひどく酔っぱらっていて、エアギターを弾いていたよ(笑)。彼がステージを歩きだすと、コール・チェンバーのデズ(ファファーラ)が“やあ、みんな、ダイムバッグ・ダレルだよ!”と言っていた。もちろん、観客は大喜びだ。

曲が終わると、エアギターを披露したダイムバッグがステージのこちら側に歩いてくる。俺を見て頭をこすりつけてきた。“どうした?”という感じで、彼はそこに座って、さらにエアギターをしていた。

その後、彼はちょっとのぞきこんだ。俺のギターのボートを見ていた。“ふーん”って感じで、彼は俺の方を見て(笑)、歩いていき、俺のバックアップ・ギターを手に取って、彼はひたすらジャムってから、また俺を見て、ステージに出て行った。

また、(デズ・ファファーラが)“おいおい、みんな見ろよ、またダイムバッグ・ダレルだぞ!”と言ったら、みんな狂喜乱舞していた。彼は(ギターは)接続されていないんだ。彼はただそこにいて、俺のギターを弾いている。彼らの曲を演奏しているとは思えない。おそらく“Eruption”か何かを演奏していたんだろうね。

そして、彼らの最後の曲になった。曲が終わり、“みんなありがとう!”となった。すると、彼は俺のギターを手に取って、ヘッドストックから地面に叩きつけたんだ。俺は“おい!”と思ったよ。彼はステージの反対側を歩いていった。俺は“このくそったれ!”と思った」

マシーン・ヘッドのコンサートを終えたロブ・フリンは、ダイムバッグの状態から、この後のパンテラのコンサートが「大惨事」になると誰もが予想していたと振り返ります。

「みんなパニックなっていて、“これは大惨事になる、こいつはめちゃくちゃだ ”という感じだった。俺たちは“大丈夫だといいけど”という思いもあるけど、大惨事を目撃するためにステージを見に行ったんだ。

あの男はそこに出てきて、完璧な演奏をした。すべての音、すべてのリードを一音も逃さない。自分の目で見なければ、あんなクソみたいな奴が24時間ぶっ続けで酒を飲んでいたなんて信じられなかっただろう。俺は“アイツはクソ野郎だ”と思ったよ」

その翌朝、ロブは前夜の記憶がまったくないダイムバッグに会います。自分のしたことを深く反省したダイムバッグは、ロブにギターの実際の価値の2倍を支払わうようにマネージャーに連絡したそうです。しかし、ロブが本当に驚いたのは、その少し後でした。

「そのあと数回ライヴをやって、シカゴのアラゴン・ボールルームで演奏していたときだっだ。最後の曲になったとき、俺は“来てくれてありがとう”と言っていると、(ダイムバッグは)いつも俺のことを“カージャッカー”と呼んでいたんだけど、彼が“カージャッカー!”と呼んでいた。俺は“何してるんだ?”と聞いたら、“マイクを持たせてくれ! 言いたいことがあるんだ!”と言っていた。

(ダイムバッグが観客に話しかける)“親友のロブだ、この前の夜、ちょっと酔っ払ってしまって、彼のギターをぶっ壊れしちゃったんだ。俺は彼に渡したいものがある”。

彼は(シグネイチャーモデルの制作を)Washburnと始めたばかりで、まだプロトタイプの段階だったんだ。彼は“俺のWashburnのギターを1本ここに置いていくよ”と言って、アラゴン・ボールルームのステージで俺にギターを渡してくれたんだ。俺は“すごいな、こいつ”と思ったよ。彼はすでに俺にお金を返してくれていたのにね。彼はそういう男なんだ。本当にすごい奴で、心が広くて、伝説的なんだ」

ロブのダイムバッグの話はこれだけで終わりませんでした。ロブの家に泥棒が入り、そのギターは盗まれてしまいますが、数年後に奇跡的に彼の元に戻ってきたのです。

「10年くらい前に家に泥棒が入ったんだけど、その時に盗まれたギターの1本がこれだった。でも、必ず戻ってくると信じていたよ。そして、実際にそうなった。4年ほど前、ある人がそれを見つけて、俺に連絡をくれたんだ。クレイジーだよね。そのギターは今でも大切にしている。このギターは特別なんだ」