Vivian Campbell - Image: © Jim Wright
デフ・レパード(Def Leppard)の
ヴィヴィアン・キャンベル(Vivian Campbell)は、自身にとって大きな存在であった
ゲイリー・ムーア(Gary Moore)と
シン・リジィ(Thin Lizzy)の
フィル・ライノット(Phil Lynott)について、出演したポッドキャスト「Dean Delray's Let There Be Talk」で語っています。
同じ北アイルランド出身のギターヒーロー、ゲイリー・ムーアについては、こう話しています。
「ゲイリー・ムーアは強烈なギタリストで、信じられないようなミュージシャンだった。僕が初めてゲイリーの演奏を聴いたのは、ジョン・ハイズマンのコロシアムIIだった。ジャズ・フュージョンで、キーボードにドン・エイリーを迎えていた。凄かった。すごい音数。本物の音楽だった。僕が惹かれるような音楽ではなかったけど、ゲイリーの演奏は、彼のそのほかの演奏と同じように、純粋な攻撃性を持っていた。ゲイリー・ムーアが本気じゃないような演奏をするのを聴いたことがない。彼はギターを殺したいかのようにすべてを演奏し、その演奏には真の激しさがあったんだ。
初めてゲイリー・ムーアの演奏を聴いた時、僕の中に何かが芽生え、ゲイリー・ムーアに夢中になった。彼がこれまでに出したレコードや手に入るレコードはすべて手に入れ、ただひたすらそれを聴いて、彼のように演奏しようと、彼の真似をしようとしたんだ。彼はジャズ・フュージョンからロック、ブルース、そしてポップスまで、実に多くのジャンルをカバーしていた。でも、どんなジャンルをやっても、彼のギタープレイには、誰も真似できないようない強烈さがあったんだよ」
またキャンベルは、フィル・ライノットがキャンベルの初期のバンド、スウィート・サヴェージで演奏するためにステージに上がってきたことを回想し、ライノットが実際にどんな人だったかを語っています。
「彼(フィル・ライノット)はアイルランド人であることをとても誇りに思っていた。そして彼は、当時の僕らがそうだったように、アイルランドの新進気鋭のバンドをとても応援してくれたんだ。
僕たちはスウィート・サヴェージで成功することはなかったし、メジャーのレコード契約も得られなかった。何度もドアをノックしたけど、誰も、誰も僕らを入れてくれなかったんだ。
でも、フィルは素晴らしいサポーターだった。彼はダブリンに住んでいて、ダブリンのMcGonagle'sというクラブでよく演奏したんだけど、そこから2ブロックほど離れたところにBaileyというバーがあって、そこがフィルの地元のバーだったんだ。
土曜の夜にそのクラブで演奏するときは(頻繁に演奏していた)、土曜の午後5時くらいにBaileyに行くと、フィルがそこで一杯やっているのを知っているので、機材をセットアップして、サウンドチェックをした後、Baileyに行って、一杯飲んだよ。フィルもそこにいて、さらに1、2杯は飲んだ。
そのあと、彼は“起きてくれ、一緒に演奏しよう”と言ったので、僕らはクラブに行って、彼と一緒に“Are you ready”を演奏したんだ。彼はそれを演奏して歌ったんだよ...。彼はとてもクールで、本当に協力的で、人を助けることにとても熱心だったんだ。
僕はこの業界に何十年もいる。多くのロックスターや有名人に会ってきたけど、フィル・ライノットのようなカリスマ性を持った人には会ったことがない。フィルは部屋に入ってくると、どんな部屋でも、みんなが彼をじっと見つめるんだ。彼は背が高くて、見た目も印象的で、ロックスターの格好をしていた。スウェットパンツで転げまわっているときでさえ、彼はロックスターだったんだ。彼はステージ上で魅力的で目が離せなかった。彼は無視することができない強烈なカリスマ性を持っていたんだ」