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INXS『KICK』35周年記念 ジャイルズ・マーティンが手掛けた空間オーディオ版リリース

2022/04/04 18:56掲載
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INXS / KICK
INXS / KICK
INXSの代表作のひとつ『KICK』。発売35周年を記念して、同作のイマーシブ・オーディオ・エディションがリリースされています。リミックスを手がけたのはジャイルズ・マーティン(Giles Martin)。このミックス「空間オーディオ」はApple Musicで聴くことができます。

以下インフォメーションより

リリースから35周年を迎える今年、『KICK』が他では聴けない新たなミックスで蘇った。リミックスを手がけたのはグラミー賞を2度受賞したイギリス生まれの名プロデューサー、ジャイルズ・マーティン。彼の仕事が冴え渡る最新のミックスは、Apple Musicで聴くことができる。

 メンバーのティム・ファリスは次のようなコメントを寄せている。「ジャイルズは最高の仕事をしてくれた!ステレオ・ミックスに慣れ親しんだ耳には、ドルビー・アトモスのリミックスが衝撃的だった。まず、これまで埋れてしまっていた繊細な音まで聴こえることに気づいた。今回のイマーシブ・ミックスでは、音の細部に至るまで鮮明に聴こえるはずだ。リミックス作業は、ボブ・クリアマウンテンとクリス・トーマスによって生まれたリジナル・ヴァージョンの魅力を損ねないよう、細心の注意を払って行われている。イマーシブ・ミックスは、まるでレコーディング・スタジオでバンドの生の演奏を聴いている(と言っても過言ではない)ようなまったく新しい音楽体験になるだろう。ジャイルズはこのアルバムをさらにひとつ上の次元へ高めてくれた」。

 同じくカーク・ペンギリーのコメントも届いている。「アルバムをレコーディングした35年前の80年代当時は、アウトボード・ギアなどあの時代にしかなかった外付けの機材がたくさん必要だった。そうした機材がすでに存在しない中で、最新技術を駆使して巧みに音を処理し、このアルバムを再構築したジャイルズには脱帽だ。オリジナルのアルバムがそのまま3次元の世界に広がったようなサウンドが聴けるのは、本当にすばらしい」。

 ジャイルズ・マーティン自身は次のようにコメントしている。「仲間たちと一緒に、大好きな名バンドのINXSと仕事が出来たのは光栄なことだ。僕たちは協力して、このアルバムをイマーシブ・オーディオに作り変えた。音の一番の違いを簡単に言うと、ステレオが顔面にパンチを食らわせる感じだとすれば、イマーシブ・オーディオは聴き手を包み込むような感じだ。みんなの協力のおかげで、ロックンロールとしての魅力を保ちながら、すばらしい”空間オーディオ”に落とし込むことができたと思っている」。

 『KICK』は30周年を迎えた2017年にもマーティンの手で、最新鋭のドルビー・アトモスによる臨場感満点のリミックスを施されていた。これは世界でもまだ2番目という新しい試みだった。マーティンはザ・ビートルズ、INXS、ザ・ローリング・ストーンズなどの作品を空間オーディオで蘇らせてきた実績を誇る。そして2022年、彼はペトロール・レコードの会長であった故クリス・マーフィーの意志を継ぎ、INXSの作品を新たなリスナーに届けようとしている。

 2017年に初めて手を組んだ際、クリス・マーフィーはINXSとマーティンの関係について次のように語っている。「ジャイルズ・マーティンの業績に関して説明はいらないだろう。我々はINXSのすばらしい音楽や波乱万丈なキャリアを新しい世代にも伝え続けたい。そのためには、優れた目と耳を持つパートナーとともに、これからも革新的で魅力的なプロジェクトを進めていく必要がある。メンバーと親交が深いジャイルズなら、クリエイティヴなアイデアや類稀なる音楽センスを発揮してくれるに違いない」。

 また、ユニバーサル・ミュージック・エンタープライズ(ユニバーサル・ミュージック・グループのカタログ事業を担当)のアンドリュー・ドウ(インターナショナル・マーケティング部門/エグゼクティヴ・ヴァイス・プレジデント)が語る。「500週というのは非常に光栄な数字です。名盤にふさわしい評価が与えられている証と言っていいでしょう。INXSに関するプロジェクトにはいつも、クリス・マーフィーの面影が感じられ、情熱を持って彼の仕事を引き継げることを誇りに思います」。

アトモス版『KICK』はApple Musicで楽しむことができる。