クイーン『オペラ座の夜』のオリジナルアートワーク　誤って廃棄される

クイーン（Queen）が1975年にリリースした代表作のひとつ、『A Night at the Opera（邦題：オペラ座の夜）』。ジャケット・カヴァーのオリジナルアートワークが誤って捨てられていたことが明らかにされています。

英国の著名なアートディレクター兼デザイナーであるデヴィッド・コスタは、自身が手がけた『A Night at the Opera』と『A Day at the Races（邦題：華麗なるレース）』のジャケット・カヴァーのオリジナル・アートワークを売ることを計画していました。

しかし、コスタはスタジオを整理しているときに、誤って『A Night at the Opera』のアートワークを捨ててしまったと考えているため、『A Day at the Races』だけがオークションにかけられることになりました。

エルトン・ジョン、ジェネシス、ジョージ・ハリスン、エリック・クラプトンなどの仕事も手がけてきたコスタは、こう語っています。

「知らず知らずのうちに、『A Night at the Opera』は、50年分の個人的な思い出の品々を片付けようと気合を入れすぎた結果、犠牲になってしまったというのが、私の結論である。残念なことだが、世界的な大災害というわけでもないだろう」

フレディ・マーキュリーのスケッチを基にした『A Day at the Races』のオリジナル・アートワークは、3月9日（水）にイングランド南西部ウィルトシャーのコーシャムにある音楽オークションハウスGardiner Houlgateでオークションにかけられます。落札予想価格は5,000ポンド〜10,000ポンド（約77万円〜約154万円）と言われていますが、昨年ニューヨークでクイーンの1977年のアルバム『News of The World』のオリジナルアートワークが62,575ドル（約720万円）で落札されているので、もっと高くなるかもしれません。

Gardiner Houlgateのオークション担当者Luke Hobbsは『A Day at the Races』について次のように語っています。

「オリジナルのアルバム・アートワークがオークションに出ることはめったにありません。クイーンのアルバム1枚と、ボストンのアルバム1枚が落札された以外には、ほとんどありません。さらに重要なことは、このアルバムが名盤として認められていることです。

46年前のものですが、アートワークは大切に保管されており、素晴らしいコンディションです。クイーンはとても人気があるので、これは世界中から注目されるでしょう」