ニール・ヤング(Neil Young)と
ジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell)に続いて、ブルース・スプリングスティーンの
E・ストリート・バンド(E Street Band)やニール・ヤングの
クレイジー・ホース(Crazy Horse)での活躍でも知られるギタリストの
ニルス・ロフグレン(Nils Lofgren)が、自分の作品をSpotifyから削除すると発表しています。
ロフグレンはニール・ヤングのウェブサイトにて声明を発表し、その決断について説明しています。
「数日前、僕と妻のエイミーは、ニール(とダリル・ハンナ)が何百人もの医療専門家、科学者、医師、看護師と一緒に、人々を傷つけたり殺したりする嘘や誤った情報をSpotifyが助長していると非難していることを知りました」
「愛をもって人々を癒し、救ってきた英雄的な女性や男性が助けを求めているとき、お金や権力のために彼らに背を向けてはいけません。彼らの声に耳を傾け、共に立ち上がるのです」
「この手紙を書いている間に、過去27年間の僕の音楽をSpotifyから削除しました。僕の初期の音楽を所有しているレーベルにも同様に削除してもらえるように働きかけています」
「ニールと僕は53年前からの付き合いです。エイミーと僕は、ニールとダリルを友人と呼べることを光栄に思っているし、彼らと一緒に行動することが正しい選択だと思っています」
「僕たちは、世界中のすべてのミュージシャン、アーティスト、そして音楽を愛する人たちに、僕たちと一緒にSpotifyとの関係を断つことを勧めます」
ニールは週の初めに、自身のサイトに公開書簡を掲載し、Spotifyで配信されているジョー・ローガンのポッドキャスト「The Joe Rogan Experience」が「ワクチンに関する誤った情報を流していること」を理由に、彼のマネジメントとレコード会社にSpotifyから自分の音楽を削除するよう求めました。その後、Spotifyはニールの要求に応じました。
このポッドキャストは、新型コロナウイルスやワクチンに関する誤った情報を広めていると医師たちから批判されています。今月初めには、科学者、医師、教授、医療従事者のグループが独自の公開書簡を書き、Spotifyに「誤った情報を穏便に取り扱うための明確かつ公的な方針を直ちに確立する」よう求めました。
ニールの長年の友人でありコラボレーターでもあるジョニ・ミッチェルは先日、自身のウェブサイトに「Spotifyから私の音楽をすべて削除することにしました。無責任な人々が嘘を広め、人々の命を奪っています。私はこの問題について、ニール・ヤングや世界の科学・医学界と連帯しています」との声明を発表しています。
投資家もSpotifyを注視しており、米varietyによると、ニールが楽曲の削除を宣言したあと、Spotifyの時価総額は、今週の3日間で約21億ドル減少したとのこと。またフォーブスによると、2022年に入ってからSpotifyの株価は25%下落しているとのこと。