ロバート・プラント(Robert Plant)は、英BBBC Radioに出演した際、
ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)が1963年にデビュー・シングルとしてリリースした「Come On」(チャック・ベリーのカヴァー)を、自分の人生を変えた曲のひとつとして挙げ、ストーンズが自身に与えた大きな影響について語っています。
「おそらく皆さんは、僕がシンガーやレコーディング・アーティストとしての初期の頃や、音楽の世界で冒険をしてきた中で、シカゴやミシシッピの音楽、そしてデルタ・ブルースにとても惹かれ、夢中になっていたことに気づいているかもしれない。
英国の音楽シーンにおいて、当時10代前半の子供たちにこの音楽を伝えた先駆者や伝道者といえば、ローリング・ストーンズだった。
僕の記憶が正しければ、これが彼らの最初のシングルだったと思う。チャック・ベリーの“Come On”をカヴァーしたものだ。
これは、彼らの偉大なキャリアの始まりに過ぎないが、おそらく僕たちに北米のカントリー・ブルースやティッキー・ブルースの刺激を与えてくれたのではないかと思う」
英国にいる私たちは、アメリカで録音されたこのような曲を実際に聴く機会がなかったですからね。ストーンズのような人たちが、彼らのやり方でそれらを私たちに届けてくれたことが重要だったのですね。
「その通りだよ。僕はずっとブラックカントリーにいたので、ロンドンのシーンはあまり知らなかったんだ。
実際にストーンズのツアーを見たのは、エヴァリー・ブラザースが“Walk Right Back”というレコードを出して、ボ・ディドリーやリトル・リチャードと一緒に劇場ツアーをしたときで、ローリング・ストーンズの史上初のパッケージツアーだったんだ。
それは目から鱗が落ちる経験だったよ。僕たちは皆、そういった音楽に傾倒していたけど、実際には誰もそれを真に理解していなかったんだ。当時、ストーンズは石を山から降ろしてきたようなもので、それは本当に特別なことだったんだ」
ボ・ディドリーとリトル・リチャードが参加したこのツアーは、素晴らしいラインナップでしたね。
「信じられないよ! オープニングはミッキー・モストだったと思う。ウォルヴァーハンプトン・ゴーモンでの公演だったから、それ以上のことは望めないよね。
叔母のグウェンと叔父のスタンが僕を連れて行ってくれて、ライヴの終盤にリトル・リチャードがステージに出てくるのを見えた。彼は明らかにポンパドール(前髪を後ろになでつけるオールバック)だった。彼は化粧で覆われていて、ものすごいエネルギーが僕を通り過ぎていった。僕は“Oh, OK...”と思ったよ」