HOME > ニュース >

ブラック・サバスのギーザー・バトラー、自身のスタイルを形成した5枚のベース・アルバムについて語る

2021/12/19 02:23掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
Geezer Butler
Geezer Butler
ブラック・サバス(Black Sabbath)ギーザー・バトラー(Geezer Butler)は、自身のレコードコレクションを深く掘り下げ、自身のスタイルを形成した5枚のベース・アルバムを発表。影響を受けたアーティスト・作品についてBass Player Magazineで語っています。

1. The Who - My Generation (1965)

「“My Generation”が大好きだった。すべてのベーシストがこの曲のベースソロを引用している。信じられないような音のベースなんだ。本当に生々しくて、本当に荒々しい。サバスが始まった頃、俺の音はそういう風になっていった。俺は、どちらかというと生々しいエッジの効いた音が好きなんだ。俺は、このソロを演奏しようとは思わないよ(笑)。

俺のベース演奏は基本的なもので、あまり派手なものではない。平均的なベーシストだ。この5人のプレーヤーが俺に影響を与えたように、多くの人が俺から影響を受けたと言ってくれる。俺がどれだけ優れているかを教えてくれるメールをたくさん受け取るが、腰を据えて“そうだ、俺は素晴らしいんだ!”と言うことはできないよ」

2. Cream - Fresh Cream (1966)

「クリームを見に行くまでは、ベースのことは何も知らなかった。エリック・クラプトンのギター演奏は、ジョン・メイオールのザ・ブルースブレイカーズにいた頃から追いかけていたので知っていたけど、ジャック・ブルースのベース演奏は全くの驚きだった。当時、俺はギタリストだったので、ベースのことなど考えたこともなかったんだが、ジャックには完全に驚かされたよ。

ベースをセミリード楽器のように使いながら、ドラムやギターと完璧にリンクしている人を見たことがなかった。彼が音を歪めて指板を降りてくるのも素晴らしかった。当時、俺はフェンダーVIを弾いたんだけど、それまで見たことがなかったんだ。俺は、彼が弾いていたように弾くことはおろか、1音も出すことができなかったよ」

3. The Beatles - Abbey Road (1969)

「ポール・マッカートニーのベースプレイは独特だ。彼のベースラインをいくつか覚えたけど、特に“Something”という曲ではとてもエモーショナルなんだ。また、これは彼の曲のひとつに過ぎないけど“I Saw Her Standing There”には素晴らしいロックンロールのベースラインもある。俺はビートルズの熱狂的ファンだが、あんなに人気のあったバンドが、こんなに素晴らしいミュージシャンであることは素晴らしいことだよね」

4. Stanley Clarke - School Days (1976)

「俺は(チャールズ)ミンガスをはじめとするジャズプレイヤーの大ファンなんだ。スタンリー(クラーク)が『School Days』を演奏したとき、あんな演奏を聴いたことがなかった。俺は以前、人から悪くないベースプレイヤーだと言われたけど、彼の演奏を聴いて、もう諦めようと思った。彼はベースを完全に新しいレベルに引き上げたんだ」

5. Joni Mitchell - Mingus (1979)

「ジャコ・パストリアスはとても革新的だった。彼はとてもテクニカルなプレイヤーで、あのような演奏をしたのは彼が初めてだったのではないかと思う。俺は最初、こういった音楽には興味がなく、その存在すら知らなかった。ベースはバックグラウンドにあって、ドラムと一緒に演奏するものだと言われてきたけど、ジャコが現れて、そのルールを捨ててしまったんだ。

聴いて驚いた。自分は彼のレベルには到底及ばないと思っていた。彼がやっていることを知ると同時に、自分には絶対にできないと思っていたんだ」